Q&A:見守ると止めるの線引きがわかりません

※記事内に広告を含む可能性があります
※記事内に広告を含む可能性があります
コルクボードに質問が貼り付けられている。「質問:見守ると止めるの線引きがわかりません」 A question is posted on a corkboard: "Question: I don't know where to draw the line between watching and stopping." みんなのQ&A

こんにゃちは、猫月です😺

今回は、いただいた質問に回答していきます

キツキ
キツキ

猫さんがよく言う「主体性」を大事にするなら、
できるだけ子どもを見守った方が良いんですよね?
でも、危ない時はどうしたら???

猫月
猫月

まぁ、できるだけ子どもに任せたいけれど、
子どもの安全は、やっぱり最優先だよ
自分の感覚をまずは信じてみよう

キツキ
キツキ

私の感覚で止めちゃって良いんですか?
でも止めた後に、まだ大丈夫だったかなぁ
って思うことも結構あるんですよね

猫月
猫月

その「まだ大丈夫だった」がわかるためにも、
まずは自分の感覚を信じて、
そこから“もう少し”に幅が持てるようになるよ

私としては、子どもが経験の中で
「これは危なかった」
「ここまでは大丈夫」
を理解していくことが大事だと思っています

とはいえ、子どもの経験を見守る側としては、
やっぱり「怪我はさせない」は優先事項です
保育園は、お子さんを預かっているわけですからね

ただ、その安全と子どもの成長の両方を保障するのが、
保育士というプロの専門性でもあります

これは、テキストやマニュアルで身につくものではないので、
保育士としてどう経験値を積んでいくかが大事になると思っています

ということで、今回は「見守りの経験の積み方」のお話です

子どもを見守るかもう止めるかは、
自動車のジレンマゾーンと似ていると思っています

実際の運転は、黄色で止まるんですけど、
見守りの場合は
「子どもが自分で止まれるか?」
「大人が止めるか?」
のジレンマですね

理想は、子どもが自分で気づいて止まれること
でも実際には、気づかないことも多い

その「気づく」か「気づかない」かの見極めが難しい

で、保育を経験していく中で、
この「ジレンマゾーン」が「見守りゾーン」でもOKだな
ってなってくるのです

これはあくまで私の感覚ですけれど、
まずは直感で止めて良いと思います

なぜなら、それがあなたの「リスク許容度」だからです

このリスク許容度は、人によって異なります

例えば、新入園児が泣いていたとして
私は「そりゃぁ、泣きたいよね。泣きたいだけ泣いてね」と言えますが、
慣れていない新人や若手は、「早く泣き止ませなきゃ」と思うでしょう

子どもは泣きながらも周囲を観察し、安心できる存在を探している
と理解しているからですが、
これって知識として持っているだけでは、
なかなか納得し難いのです

なぜなら、各々の受け止められる度合いが違うから

これは、子どもの行動リスクでも同じで、
棚によじ登っている子に対して、
「ほらほら、落ちますよ」と知らせるだけで済ませるのと、
「危ないでしょ!」と抱えておろすのは、
その保育士のリスク許容度によるのです

そして、あなたのリスク許容度はこれからの伸び代

それを無理して許容度以上のリスクを抱えてしまうと、
今度は「止めるゾーン」でも止められない、
なんてことになりかねません

あなたのリスク許容度は、
経験を重ね、子どもの姿からその後の行動が予見できるようになれば、
徐々に余裕が出てきます

だから、まずは自分の「止めよう」を信じて良い

ただその時に「もう少し待てたかな?」を感じたら、
次はどこで止めるのかを振り返ってみてください

これは、結構難しい課題だと思っています

私の結論は「広げられる」です

ただ、広げるためには、
「保育の考え方」を変える必要があるかもしれません


ちょっと自分の話をします──

私は度々職場で意見のぶつかり合いを経験します(笑)

同僚たちが言うには、
子どもに対する姿勢が一貫していないというのです
それは、子どものへの関わり方がその都度に違うから

私は、保育の考え方は一貫しています
「子どもにとっての最善」を追求することです
ですから、関わり方は常に変遷して当たり前なのです
子どもの気分、コンディション、周囲との関わりなど、
子どもはいつも同じなわけがありません

「見守り」の幅を広げるには、
子どものその瞬間の状況を把握する観察眼と、
それに合わせて対応できる選択肢の量が大事になります

それこそ「臨機応変」が必要なのです

私も常々見守りゾーンを広げているわけではなくて、
「早めに止めないとエスカレートするな」と判断する時もあるのです

まぁ、どうしてそう判断したかは説明できるわけですが、
それでもなかなか同僚には理解されませんねぇ
(これ、新人や若手はすんなりわかってくれるんですけど)

私は「保育のスキル」は、ただの選択肢だと思っています
言い換えるなら、道具です

野菜を切るなら菜切包丁、
魚を捌くなら出刃包丁が効率よく調理できるでしょう?

同僚からは「保育のやり方が違う」と言われるのですが、
私からすると「やり方はいくらでもある」「問題は何を基準に選択するか」なのです


と言うことで、
子どもと日々向かい合う中で、
見守りの幅を広げるためには、
「こういう関わり方もある」を増やしていくことだと思います
選択肢を増やすのです

包丁もそうですが、道具は使い込んでこそ自分に馴染んでいきます
ひとつの選択肢に拘らず、幾つも幾つも試してみること

これが、あなたの「見守り」の幅を広げていくことになるでしょう

ぶっちゃけ、保育士のミスなんていくら重ねても良いと思っています
私だって「ここは見守れる」と思ったのに、
予想通りにならないことなんてザラです

それでも、怪我を防げる一線だけは確保します
すぐに手を伸ばせる距離にいるとか
周囲の危険物はどけておくとか
「見守る」と言っても、“そのまま”にしておくのは違いますからね

子どものことはもちろん見ているんだけど、
その周囲とか、行動の前後まで見られるようになることが、
「見守り」には重要になってきます

3つの視点を説明しています “虫の目”物事をミクロに捉える視点。近くで多角的に観察します “鳥の目”物事をマクロに捉える視点。俯瞰的に全体を観察します “魚の目”トレンドを把握する視点。環境の変化を敏感に感じ、柔軟に適切な判断をしていきます

今日の子どもとの関わりが、昨日よりも1mmでも幅が広がれば十分な成長です
その1mmの積み重ねが、あなたの保育をより魅力的なものにしていきますよ

さて、保育室の向こうでは、本棚に登ろうとしている子がいます
あなたは、どう関わりますか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました