子どもは力を持っているー大事なのは、発揮できる環境と支える配慮 #5

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『子どもは力を持っている──大事なのは、発揮できる環境と支える配慮』第5話のサムネイル画像。カラフルなおもちゃを背景に、「“眠くなったら、眠る”を大事にしたい」というタイトルと、「午睡の時間に育まれる主体性と社会性」という副題。左下には布団で眠る子、右下には目が冴えている様子の子と時計マークのイラストが添えられている やってみたよ!こんな保育

こんにゃちは、猫月です😺

今回は、お昼寝(午睡)の場面です
「午睡に育まれる主体性と社会性」と銘打って、
“眠くなったら、眠る”
“寝付けない子も、眠りたい子”
“午睡時間のお手伝い”
についてお話ししていきます

まず、「絵本を読んでから寝る」をやめました

園全体では「絵本を読んでから午睡に入る」という流れがありました
けれど、私たちはこう考えました
「眠い」と感じたときが、寝るタイミングなのでは?

開園と同時に登園した子もいれば、
9時近くまで寝ていた子もいるわけで、
眠気のタイミングが違うのは当然です

だから私たちは、保育室に残る保育士と午睡室へ同伴する保育士を分け、
子どもが「今眠い」と思ったタイミングで布団に入れるような体制をつくりました

午睡室に来る時点で、その子は「眠りたい」と思っていると私は考えています
だから、なかなか寝付けないからといって
「寝ないならお部屋に戻りなさい」という声かけは、
子どもの気持ちを否定することになると思っています

寝付きの良し悪しは個人差です
「眠りたいのに、眠れない」その感覚に寄り添うことこそが、
午睡の時間の役割のひとつではないでしょうか

4・5歳児の中には、あまり午睡を必要としない子もいます
でも、園の運営上「全員が寝ていること」が前提になる園では、
眠れない子の存在は時に“問題”として扱われます

だから私たちは、そんな子たちを午睡室で預かることにしました
「私たちで見ているので、先生たちは抜けてください」
保育士としては事務仕事の時間が確保できるので、
みなさん遠慮なく託してくださいました

眠れない子たちはどうするかというと、
「この子が眠れるまで、そばにいてくれる?」と手伝いをお願いしました

子どもは、大人に頼られることが大好きです
誰かの役に立てることは、
“一人前”として認められると言うことですからね

そうして、年下の子の寝かしつけをしながら、
だんだんと自分にも眠気が訪れ、
「この子が寝たから、自分も寝る」
という子もいます

多くの保育士は、午睡時間を「いかに早く寝かせるか」と考えがちです
でも、私は午睡を生活の一部であり、成長の機会と捉えています

安心して眠る子
誰かのためにそばにいる子
異年齢の子同士で関わりを育む時間

そして、その中で保育者も業務や休憩が確保される体制

これは、子どもにも、大人にも無理のないシステム。
まさに“win-win-win”な午睡環境だったと思っています(自画自賛…笑)

「眠れない子がいるから大変」ではなく、
「どうすればこの子が安心して過ごせるか?」を起点に考える。
子どもが眠くなったら眠る。
眠れないときは、誰かのためにそっとそばにいる。
その流れが、子どもにとっても保育士にとっても心地よい午後の時間をつくっていきます。

次回は、お昼寝から起きる場面のお話です
「早く起きなさい」と言いがちな場面で
子どもたちが自分から起きて片付けるようになった
そんな変化の様子をお伝えしていきます

第6️⃣話:「私のお昼寝の片付けは“15分”です」

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