こんにゃちは、猫月です😸
運動会や発表会など
保護者にも見てもらう行事は
どんな題材にしようか悩ましい所ですね
私も夏が過ぎることから
いつも頭をグルグルさせております😵💫
子どもたちが普段から楽しんでいる
そんな題材を使えるのが理想ですが
そのためには子どものそばに
いろいろな物語を置いておきたいなー
と思っています
4歳児、いわゆる年中児は
自分たちでイメージを広げられる年代です
友だちと一緒にごっこ遊びを楽しみ
お互いの思いの違いを
少しずつ調整できるようにもなってきます
語彙も増えてきて
物語の楽しみ方も深まってきますね
今回は
これまでに4歳児と一緒に楽しんできた
“ごっこ遊び”の題材を紹介していきます
ともだちほしいなおおかみくん
【ともだちほしいな おおかみくん】
さくらともこ・いもとようこ©岩崎書店
ともだちほしいなおおかみくんは
本当は優しいおおかみくんが
森の動物たちのために奮闘し
友だちとして認められる物語です
おおかみというと
西洋では悪役が多いですが
実際に“悪”なのかというと
それは人間側の都合であったりもします
絵本【てぶくろ】では
はいいろおおかみが
怖がられることなく
受け入れられていますしね
また、メイトから
オペレッタのCDが発売されていることも
保育者としては心強いところです
私はピアノが苦手なので
CDがあるだけで
憂いが大きく減ります😅
子どもたちにとっても
セリフとして覚えるのと
歌詞として覚えるのとでは
大きく印象が違いますしね
保育士になりたての私には
とても助かった思い出があります
ももたろう
【ももたろう】
さくらともこ・せべまさゆき©PHP研究所
さくらともこさんは
ともだちほしいなおおかみくんの作者でもありますが
保育園での勤務経験もある作家さんです
子どもたちが口にしやすい言葉や
文章のリズム感など
ごっこ遊びを楽しめる作品を多く手掛けています
「みんなでやろう」シリーズとして
物語として楽しみつつ
既に台本として仕上がっているような
絵本たちもあります
桃太郎という
日本では超メジャーなタイトルですけれど
だからこそ遊ぶ子どもたちも
見守る保護者も
楽しみやすいのかな、とも思います
ちなみに私は
セリフ練習をしたくなかったので
絵本を複数冊本棚に置いて
子どもたちが読み込むことで
ごっこ遊びとして仕上げました
4歳児だと文字絵の興味も出てきて
且つ、さくらさんの作品は耳馴染みやすいので
子どもは読んでいるだけで
自然と覚えられちゃうんですよね
演出はちょっと大人が手を加えましたけど
(“必殺仕事人”とか“暴れん坊将軍”とか🤭)
絵本で楽しんだことを
ごっこ遊びでも表現できたんじゃないかと思います
いろいろへんないろのはじまり
【いろいろへんないろのはじまり】
アーノルド・ローベル(まきたまつこ)©冨山房
色のない世界に
魔法使いが色を生み出しました
赤・青・黄の三原色から
色彩に溢れた世界になっていく
という物語です
3歳までは
ぬり絵なども好きな色を使っていたのが
4歳になると自然物の色を再現したり
色彩を意識して使い分けるようになってきます
子どもたちが描いた絵を
小道具や背景に使いながら
絵本の世界観を表現して楽しみました
魔法使いの恰好をして
魔法の壺をかき混ぜるのも
子どもたちには楽しさだったようです
私も子どもの頃は
「ねるねるねるね」とか憧れましたねぇ
魔法使いや忍者って
わかりやすいファンタジー要素なんだと思います
この絵本自体は然程メジャーではないですが
魔法使いの恰好をしていれば
観客も物語の世界観に入りやすいですね
物語の展開はくり返しの表現で
起承転結がテンポよく進むので
ごっこをする子どもたちも
観ている保護者も
終始楽しむことができました
はつてんじん
【はつてんじん】
川端誠©クレヨンハウス
川端誠さんの落語絵本です
「初天神」は江戸前古典落語でもメジャーな噺ですね
落語ですから
そこには笑いのエッセンスが
随所に盛り込まれています
4歳児くらいになると
少しずつ文脈がわかってきて
落語のような文脈のズレも
面白くなってきます
この噺でいうと
何もねだらない約束でお参りに出掛けたのに
ちゃっかり金坊が凧を買ってもらって
でもその凧に夢中になったのは父ちゃんの方だったので
「あーぁ、父ちゃんなんか連れてくるんじゃなかった」
というオチですね
江戸っ子口調での言葉表現の面白さもありますし
駆け引きの軽妙さもありますね
子どもからしたら
大人を丸め込む爽快感もあるでしょうか🤫
この時の子どもたちは
「じゅげむ」や「ばけものつかい」なども
春から楽しんでいました
落語表現に馴染んでいたんですね
ごっこ遊びというよりも
言葉遊びの披露というような感じでしたね
「にほんごであそぼ」などで
耳馴染んでいる子もいますし
“落語”を題材にするのも面白いと思います
11ぴきのねこふくろのなか
【11ぴきのねこ ふくろのなか】
馬場のぼる©こぐま社
これは女の子が多いクラスで使った絵本です
クラスの2/3近くが女の子で
しかも勝気な子が多かったんですよね😓
プリンセスが登場するような物語だと
役の取り合いになること必至…
そこで先輩が持ってきたのが
【11ぴきのねこ ふくろのなか】でした
女の子が多いのに、どうしてこの絵本?
と思いますよね
この絵本には
「ウヒアハ」という怪物が登場します
11ぴきのねこを捕まえて
苦役を強いる存在です
…ぶっちゃけ、可愛くない
(馬場先生、ごめんなさい🙏🏻)
ところが、女の子たちが
ウヒアハ役をやりたがるエッセンスがあるのです!
それは、ウヒアハのしっぽ
しっぽにはピンクのリボン🎀がついているのです
「しっぽにリボンをつけてるよ」
「ウヒアハは、女の子なんじゃない?」
さらには
「11ぴきのねこたちは
約束を守らなかったから捕まったんだよね」
「ウヒアハは悪い怪物じゃないのかも?」
そうなんです
11ぴきのねこたちは
「はなをとるな」などの約束を
いろいろ破った上で
「ふくろにはいるな」という警告も無視して
ウヒアハに捕まったのでした
こういう文には描かれていない
背景を想像できるのも
4歳児の成長ですね
先輩は、子どもたちの性格を把握しつつ
想像力を掻き立てながら
絵本を隅々まで楽しめるように
魅力を引き出していました
最後までお読みいただき
ありがとうございます
3歳児のごっこ遊びは
まだ模倣や再現という面がありますが
4歳児になると
イメージを膨らませて
“成り切る”ということが
できるようになってきます
また、社会性の成長から
役割分担もするようになってきます
私は、3歳児のごっこ遊びでは
「全員が主役」であることを心掛けますが
4歳児になると
立場の違いも面白いと感じられるので
子どもたちの感性を大事にしながら
物語の世界観を体感することを
楽しんでもらいたいと考えています
子どもたちが思い描いた
物語の世界観を大事にしつつ
保育者も一緒にごっこ遊びを楽しんで
また保護者も引き込んでもらえたらと思います
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