出発の日より前に、旅は始まってる──我が家の子連れ旅のデザイン

※記事内に広告を含む可能性があります
※記事内に広告を含む可能性があります
家庭でもできる、子どもとの関わり方

こんにゃちは、猫月です🐱

帰省や旅行で、小さな子どもを連れて長距離を移動する
【子ども 新幹線 過ごし方】といった言葉で、
検索やAIに相談している方も多いのではないでしょうか

検索すると出てくるのは、おすすめのおもちゃや絵本、お菓子、動画などの情報です

でも、うちの子が小学生になる前の頃を振り返ってみると、思うことがあります

車内・機内でどう過ごすかを考えるより前に、選択できることがけっこうあったなぁ、って

・移動手段は何にするか
・どのくらい遠くまで行くか
・往路と復路をどう組み立てるか
・何を食べるか
・子どもを旅にどう参加させるか

そんな立派な旅行計画を描いていたわけではありません

毎回ただ、
「どうしたら、親も子もできるだけ心地よく過ごせるか」を考えていただけです

それが今になって振り返ると、
我が家なりの「子連れ旅のデザイン」になっていたように思います

今回は、猫月家の子連れ旅のお話です

娘が1歳から2歳の頃、我が家の旅先は、ほぼマイカーで行ける範囲でした

一泊するなら箱根
あとは関東近郊への日帰り(ぶっちゃけアウェーでのサッカー観戦)

新幹線や飛行機を使って遠くへ行くことは、ほとんど考えていませんでした

理由は単純です
そのほうが、楽だったから

荷物はいくらでも積めます
ぐずったら停まれます
オムツを替える場所も、食事の時間も、寝てしまったときの対応も、
ある程度こちらで決められます

公共交通機関にはない自由度が、車にはありました

家族の旅ですから、
「大人の都合を優先しない」
「子どもの都合を尊重する」
という選び方をしていました

1〜2歳の子どもにとって、
列車の車内はかなり難易度の高い空間です

いつ終わるのかわからない
降りたくても降りられない
身体を動かして発散することもできない

これは日常から得た教訓──
週末に子どもを連れて出掛けるだけでも、大変だった実感からです

子ども一人を連れているだけでも、荷物は相当な量になります
食事、おやつ、飲み物、気晴らしのおもちゃ、汚れた時用の着替えなどなど……

子どもの車内での過ごし方も気を遣いますよね
「静かにしていてね」
「もう少し座っていて」
「歩き回らないで」
というのは、大人が思っている以上に、高難度のミッションです

もちろん、帰省先が遠方なら、新幹線や飛行機での移動はマストでしょう
運転ができなければ、車自体が選択肢から外れます

私が言いたいのは、
「小さな子どもを列車に乗せるべきではない」ということとは違います

旅行先を自由に決められるなら、
移動の難易度から、旅先を決めても良いんじゃないか
ということです

ちなみにですが、我が家は帰省の時期もお盆からずらしていました

高速の渋滞も、切符の争奪戦も、
子どもが小さいうちは避けたかったですし、
親戚も慌ただしい訪問よりゆっくり過ごせる時間を望んでくれたからです

どんな選択肢があるか整理してみると、
楽になる方法があるかもしれません

うちの子が3歳の時、家族で八ヶ岳へ一泊二日の旅行に出かけました

見事に、雨でした(振り返ってみると、我が家の旅は雨率高し……)

外で遊ぶことを前提に旅程を組んでいたので、
発散の出口が丸ごとなくなりました

大人だけなら、
「宿で過ごす時間も、風情があっていいね」
で済むかもしれません

でも、3歳児に「風情」は通じません(泣)
宿の中で過ごせる時間にも限界があります

こちらも、次に何をして過ごすかを考え続けます
うちの子が食いしん坊だったら、
「美味しいものを探しに行こう」とできたかもしれませんが、
残念ながら食に楽しみを見出すタイプではなく……

この失敗から学んだのは、
旅先には、逃げ場を一つ用意しておく
ということです

近くの博物館でも、水族館でも、屋根のある道の駅でも構いません
「せっかくの旅行だから……」とこだわるよりも、
普段も利用しているような施設も候補に入れておくことだと思います

子どもが安心して利用できる行き先が一つあるだけで、当日の余裕はまったく違います

そして、このとき唯一の救いだったのは、やはり車でした
ぐるっとドライブするだけでも、気分は違いますからね
(ちなみにこの時は、地元スーパーへ)
移動の自由度は、そのまま選択肢でもあるのだと知りました

ある年、うちの子が言いました
「新幹線に乗ってみたい」

鉄道大好きなうちの子ですから、
いつかはそんな日も来るかと思っていました

鉄道での旅をできるだけ避けてきましたが、これはチャンスです
今回は、動機が子どもから出てきているんですから

大人が、
「新幹線って楽しいよ」
「今度これに乗るんだよ」
と盛り上げる必要がありません
もう、本人が乗りたがっている

行き先は熱海にしました
新幹線に乗っている時間は、1時間にも満たない距離です

当時は、
「新幹線に乗ることが目的なら、近場でいいか」
くらいの気持ちでした

でも、結果的にはこれが良かった
デビュー戦として、失敗しても取り返しがつく距離だったからです
途中で飽きても、あと少し
想像以上に大変でも、数時間ではなく数十分

親の側にも、
「まあ、何とかなるだろう」
と思える余裕がありました

子どもに新しい経験をさせるとき、
つい「せっかくだから」と距離や日数を伸ばしたくなります

でも、最初は短くていい
実際、新横浜を出た頃には
「いつ降りるの?」が始まりました
「あと、ふたつだよ」といえば、子どもなりに「もうすぐ」と納得できますからね
(実際には、小田原で通過待ちでしばらく停車したのですが……)

帰り道は、当時走っていた「スーパービュー踊り子」を選びました
先頭車両の2階は展望席で、かつ1階にはキッズルームがありました

これは、我ながら良い選択だったと思います
というのも、子連れ旅で本当にしんどくなるのは、往路より復路だからです

行きは、これから始まる楽しみがあります
「どこへ行くのかな」
「何があるのかな」
「新幹線に乗れた」
その期待があれば、長い旅路も過ごせるんじゃないでしょうか

問題は帰りです
遊び疲れている
眠い
旅行が終わる
でも、まだ家には着かない

そんな状態の子どもに、
「座席に座って静かに帰ろうね」
と求めるのは、なかなか酷な話です

だから帰りに、
座席に座り続けなくてもいい場所を用意しておいた
車内で何とかするのではなく、
車両を選ぶ段階で、すでに逃げ道を作っていたことになります

旅の予定を立てるとき、行きの楽しさは考えやすいものです
でも、余白が必要なのは帰りです
往路より復路を少し楽にしておく
今でも帰路は、時間や経路に余裕を持たせるようにしています
大人も、帰るだけの行程は疲れやすいですからね

4歳の夏は、沖縄へ行きました
飛行機
連泊
距離も日数も、それまでで一番の跳躍です
(しかも、私は飛行機が苦手。かつ全行程を運転……)
ただ、今こうして順番に並べてみると、いきなり沖縄へ行ったわけではありません
車で行ける範囲
短時間の新幹線
そして、飛行機と連泊
一つずつのステップアップでした
(意識してたわけじゃないけど)
でも、
「去年、あれができたから、今年はこのくらいいけるかな」
という感覚は確かにありました
前の旅の成功が、次の旅へ進むための余裕に繋がっていたんですね
これは保育の現場でも同じです
子どもに何か新しい活動を提案するときは、
今できていることの、ほんの少し上
そこに手が届いた経験を重ねるから、次の挑戦ができるようになります
旅も同じだったのだと思います

うちの子が6歳の夏、大分・熊本へ行きました

“地獄”ってあるの?! なら行ってみよう!
「地獄ってあるの?」子どもの一言から、家族旅行の行き先が決まりました。目指すは、大分県別府市。そして火の国熊本です。子どもの好奇心に応える旅、あなたもいかがですか

この旅行で、子どもの希望から、デジタルカメラを持たせました

子どもが撮った写真たち。一番上は、大分空港で荷物待ちをしていたら出てきた寿司。左下は、清正こうお手植えの木に後光が差しています。右下は、にじり寄るくまモン…とっさのことでブレているし、指が写り込んでいます。

「カメラ、持ってて良い?」
何気ない子どもの希望でしたが、
より「自分で旅を楽しむ」主体的な選択だった──のかも?!
いや、ただの親バカですよw

もちろん、新幹線や飛行機の中で使うグッズも、いろいろ持っていきました
我が家で使っていたのは、こんなものです

小さなスケッチブック&クレヨン
携帯用のお絵かきボード
お出かけ用の絵本
プッシュポップやスクイーズなどの感触系おもちゃ
(グッズは記事の最後にまとめておきます)

当時は、共通する基準を決めて選んでいたわけではありません
でも、あらためて並べてみると、ほとんどが同じ条件を満たしていました

音が出ない
まずは、これです
公共交通機関では、周囲への配慮を避けて通れません
子どもにとって魅力的でも、音が鳴り続けるものは、親の気持ちが休まりません

狭い場所でも使える
座席には、十分な遊び場がありません
大きく広げる必要がない
部品が多すぎない
抱っこをしていても扱える
小さなスペースで完結するものが便利でした

子どもが自分で終わりを決められる
絵本を閉じる
絵を描くのをやめる
プッシュポップから手を離す

いつ始めて、いつやめるかを、自分で決められます
いつ終わるのかわからない移動時間だからこそ、
遊びの終わりくらいは、自分で決められるほうがいいのかもしれません

だから、「この商品がおすすめです」というより、
家にあるものの中から、この条件に合うものを選べばいいのだと思います

ちなみに、我が家のクレヨンは三角軸のもの一択でした
丸いクレヨンは転がります
そして、かなりの確率で座席下へ……

感触系のおもちゃは、落としても洗えるものが良かったです

萩へ行ったときのことです

この旅では食事で苦労しました

うちの子は、いわゆる「お子様ランチ」が苦手
ハンバーグ、エビフライ、ナポリタン……
子どもが好きそうなものが、きれいに一皿へ盛りつけられています

でも、うちの子はほとんど食べません

一方で、ビュッフェスタイルの食事だと、自分で選んで食べます

お子様ランチは、子どものために大人が考えた、善意のかたまりです
子どもが好きそうなものを、子どもが食べやすい量で盛りつけてある
悪いところなど、何もありません

でも今なら、少しわかる気がします

違いは、
自分で選べるかどうか
だったのでしょう

お子様ランチは、
「子どもなら、これが好きでしょう」
と大人が考えた一皿です

ビュッフェでは、
「これを食べる」と自分で決められます
実際、ビュッフェスタイルだった沖縄では
初見の沖縄料理を食べていましたし

同じ料理を食べていたとしても、経験はまったく違います

私は普段、子どもには「責任を負う権利がある」とお伝えしています

自分で決めるから、選んだものを食べる
取る量も考える
食べきれなければ、それも自分の経験になる

これは、その食事版だったのかもしれません

「子ども向け」と「子どもが選べる」ものは、同じではない

それに気づいてからは、宿を選ぶ段階で、食事のスタイルも確認するようになりました

現地で、「どうしたら食べてくれるだろう」と頑張るのではなく、
最初の選択でしんどさを減らす
ビュッフェスタイルのホテルを探す
これもまた、旅に出る前にできることでした

ここまで書いてきたのは、あくまで我が家の話です

大人が二人いたからできたこともあります
車があったから選べた行き先もあります

遠方への帰省なら、新幹線や飛行機に「乗らない」という選択は難しい
一人で子どもを連れて移動する方には、また別の工夫があるでしょう

だから、我が家と同じようにするのが良い、という話ではありません
ただ、
車内や機内で子どもをどう過ごさせるかより前に、決められることがある
ということは、伝えたいと思います

移動の手段、距離
旅の日数
乗る車両
往路と復路
雨の日の逃げ場
宿の食事
子どもが旅に参加する方法

子どもを何とかしようとする前に、旅のほうを少し変えられないか考えてみる
それだけでも、親子のしんどさは少し減るかもしれません

そして、うまくいかなかった旅も、ちゃんと記憶に残ります
八ヶ岳の雨も、萩での食事も、子どもにはしんどい思いをさせたと反省しています
でも今では、家族で話せる思い出です

今年の夏、子どもと一緒に移動する皆さん
楽しい旅になりますように、とは言いません
子連れ旅ですからね
何かしら、たぶん起きます

それでもどうか、親子ともに穏やかにたどり着いて、
帰宅した時には笑っていられますように

コメント

タイトルとURLをコピーしました