こんにゃちは、猫月です😺
本棚から、子どもが自分で取ってくる絵本は
きっとその子のお気に入りですよね
「チャレンジ・ミッケ!」や
「きんぎょがにげた」など
いつも持ってくる本があると思います

1日に4〜5回くらい同じ絵本を読んでって
よく飽きないわね、と思うわよね
それだけ好きなんでしょうけど

それだけ、お気に入りの1冊なんだね
大人からするとくり返しに感じるけど
子どもからすると毎回新鮮なんだよ
そんな絵本に、よく選ばれる一冊として
「3びきのこぶた」があります
今回は、この絵本をごっこ遊びに展開していきましょう
『3びきのこぶた』
作・絵:いもとようこ 版:岩崎書店
いもとようこ先生の描く「3びきのこぶた」は
金の星社からも出ています
どちらも皆さんが知っている内容で
子どもが読みやすい、いもと先生の作風です
ただ、対象が1・2歳児の場合は、
岩崎書店版の方がサイズも小さいので
手に取りやすいとは思っています
あらすじ
あるところに、3匹の子豚が住んでいました
子豚たちは自分で暮らしていくために
それぞれ家を建てました
長男は、軽い藁で手軽に家を建てました
次男は、木材でそれなりの家を建てました
三男は、重いレンガで丈夫な家を建てました
そこへ悪いオオカミがやってきました
子豚たちを食べようというのです
3匹の子豚はどうなってしまうのでしょう…
『3びきのこぶた』の面白さ
これまた、展開のくり返しが面白いわけですが、
この作品には“物語性”があります
長男、次男の家がオオカミに襲われ、
最後に三男のレンガの家だけが残ります
緊張感を感じる展開の中、
オオカミを撃退する爽快感があるのです
子どもが幼少期に出会う物語として、
「起承転結」で描かれていますし、
緊張と緩和という、心理的快感が得られる展開もあります
私たちが子どもの頃は、
「時代劇」が日常的に放映されていました
ハラハラしながらも、最終的には大団円を迎える展開は、
マンネリと思いつつも安心感があったそうです
水戸黄門の印籠は、その典型例ですね
子どもたちが「3びきのこぶた」をくり返し読むのも、
そういった心理的な快感や安心感があるからなのでしょう
さて、この“物語の定番”とも言える
「3びきのこぶた」をごっこ遊びするとしたら?
どうやって遊びましょうか
子どもたちがごっこ遊びをするなら…
これはもう単純明快で、
子どもたちがこぶたで、
保育士はオオカミです
ままごとコーナーに隠れたこぶたたちに
「やい、開けろ!」とオオカミが要求し、
『開けないよー!』と応じます
そのやりとりを楽しんで、
どうにかこうにかオオカミを撃退するのです
これは外遊びでも展開されて、
いつでもどこでも『オオカミやって!』
とせがまれるのが定番です
決してぶた役にはしてもらえないのが、
保育士の悲しい立場ですね…
(怖いと思われてるの?思ってないよね?😭)
保育園で見せるなら…
本来の物語通りに、
おおぶたちゃん、ちゅうぶたちゃんの家は吹き飛ばされて、
ちいぶたちゃんに助けてもらうのも、
ひとつの楽しみ方ではあります
ただそれだと、劇ごっこの要素が強くなるので、
セリフや展開を“覚えて”、“演じる”という遊び方になります
2歳児の3学期(IV期)であれば可能だとは思いますが、
1歳児だとセリフもおぼつかないですよね
私だったら、
子どもたちが考える家をいくつか用意して、
そこに住まうおはなしにすると思います
お菓子の家、お花の家、だんご虫の家?!
なんて、展開もあり得ます
(うちの園では、毎年だんご虫が大ブームです🤣)
オオカミに扮した保育士がお家を訪ね、
「開けてくれないと、食べちゃうぞ」と脅します
すると子どもたちは、
お菓子を差し出したり、
お花でオオカミを可愛くしたり、
自分たちの大好きなだんご虫を提供したり、
オオカミを懐柔しにかかります
言いくるめられたオオカミは、
優しい気持ちになって、
こぶた達と仲良く暮らすのでした
(だんご虫の小道具が一番、
子どもたちからリアリティを求められる…😅)
普段の子どもたちと、こぶたたちがシンクロする
生活発表会の形で展開できますね
親子で遊ぶなら…
保育士と普段遊んでいるように、
園庭でこぶたとオオカミに分かれて、
追って追われての遊び方も楽しいですね
まぁ、大人はずっと走らされるので、
翌日の筋肉痛は必死でしょうが…w
あと、この展開だと最終的に
オオカミが追いかけ回されることにもなります
いつの間にか攻守交代するんですよね…なぜだっ?!
お家でも遊べるようにと、
ペープサートづくりをしたこともあります
保育園でごっこをするのではなく、
家庭で親子時間を過ごしてもらうための活動内容でした
定番の物語なので、
保護者も相手をしやすいというのも、
またこの作品の持つ魅力のひとつでしょうね
🎯“ものがたり”を体験できる1冊
先にもお話ししましたが、
1・2歳児が出逢う物語としては、
「3びきのこぶた」は良い入口になる作品だと思います
絵本の持つ力として、
子どもが初めて出逢う文学作品という面があります
日本語には、口語(話し言葉)と文語(書き言葉)がありますが、
文語に親しむには、絵本は絶好の存在なのです
文語は、客観的に事実を表現し、伝える力があります
これは、社会に出た時のコミュニケーションスキルとして、
とても重要なものです
生成AIにプロンプトを入力するにも、
正確な文語で指示できることは、
ほぼ必須の能力ですしね
“ものがたり”を楽しめる力は、
ゆくゆくは、社会人として役立つ力なのです
ごっこ遊びとして楽しみつつ、
「物語って面白い!」経験を子どもと積み重ねてみませんか?
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