一番忙しいIV期(3学期)に、何してます?

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「保育のふり返り」一番忙しいⅣ期(3学期)に、何してますか? みんなのQ&A

こんにゃちは、猫月です😸

保育の1年間、最後のシーズン
年明けの1月から3月にかけての3ヶ月ですね

私の近隣にある保育園ではIV期と呼んでいるのですが
幼稚園だと3学期になるのでしょうか?

呼び方は違えど
その年度を締めくくる
大切なシーズンであることには変わりありません

みなさんは、どのようにこの時期を過ごされていますか?

保育士の立場から見ると
この時期のスケジュールは本当に盛りだくさん!

発表会があったり
5歳児のおわかれ行事があったり
4歳児が卒園のお祝いをしたり
そんな準備を進める時期ですね

保育士はといえば
そんな子どもたちの保育や支度をしつつ
新入園児の面談などもあり
新年度のクラス編成や準備
今年度の事務の総括や編纂
人事異動や退職・転職なんかも入ってきますかね

なんて言い方もされますが
まさに怒涛の3ヶ月は
1年間で一番忙しい時期ですね😅

今回、この時期を取り上げたのは
猫月は「この3ヶ月はどう過ごしているの?」
という質問をいただいたからです

😺どう…って、いつも通りですよ?

こうお答えしたものの
「この忙しい時期に“いつも通り”って、どういうことですかっ?!」
と感じる方が多いようです💦

今回は、私がIV期(3学期)で大事にしていることについて
・“年度末”も平日
・虫の目、鳥の目、魚の目
・「保育園で最後」と思っているのは大人だけ
・次年度のことは次年度に考える
・立つ鳥、跡を濁さず
濁しちゃう

の5つの視点でお話していきます

大人からすると“年度末”なんですけどね
子どもたちからすると、4月だろうが3月だろうが
それは平日なんですよ

ジャネの法則はご存知ですか

フランスの哲学者ポール・ジャネが提唱したこの法則は
簡単に言えば
「年齢が若いほど、体感する時間が長くなる」というものです

心理学的にはこう説明されます
主観的に体感する時間の長さは
年少者にはより長く
年長者にはより短く評価される

「生涯のある時期に於ける時間の心理的な長さは
 年齢に反比例する」

というものです

😅き、急に難しい話が…💦

まぁ、さらっと流してください(をいっ)

私が言いたいのは、
幼児の1日は大人の1日より遥かに長く感じられる
ということです

45歳の私が感じる1日は
5歳児にはその9倍の感覚になります
45歳の保育士が待つ5分は
5歳児には45分を待たされるのに等しいのです

45歳の保育士が「この時期がやってきた」と感じる3ヶ月は
1歳児にとっては45倍
3歳児には15倍
5歳児には9倍
そんなに長く感じる時間なのです!

私たち保育士が
「またこの忙しい時期だな」と思っている間にも
子どもたちは初めての体験や学びを積み重ね
その一瞬一瞬が彼らにとって貴重な時間となっています

保育園生活では確かに年度末で
進級や就学へ向けての大事な時期であるけれども
でも、それ以上にこの時間は
子どもが普段通り成長する機会として充実させるべき時間
なのです

「年度末だから仕方ない」
「忙しいからこれで済ませる」――
そんな大人の都合で
子どもの成長を妨げるようなことがあれば
それは保育士としての誇りを失うことだと思います

だからこそ私は
「“年度末”も平日である」と心に刻み
いつも通りの保育を大切にすることこそが
保育士の専門性を発揮する瞬間だと考えています

【虫の目】【鳥の目】【魚の目】

【虫の目】【鳥の目】【魚の目】はご存知でしょうか

3つの視点を説明しています
“虫の目”物事をミクロに捉える視点。近くで多角的に観察します
“鳥の目”物事をマクロに捉える視点。俯瞰的に全体を観察します
“魚の目”トレンドを把握する視点。環境の変化を敏感に感じ、柔軟に適切な判断をしていきます

クラス内で保育をしているとき、私はこの3つの視点を意識しています。

虫の目で、子どもひとりひとりの成長を細かく見つめ、
鳥の目で、集団としての成長や変化を捉え、
魚の目で、その日の流れやその後に必要な保育を見通します

特に年度末は
日々の保育は普段どおり展開しつつも
新年度に向けた準備が欠かせない時期です
そんなときにも、この3つの視点を活かしています

虫の目で、クラスの子どもたちの成長を丁寧に観察し
鳥の目で、園全体の動きや全園児の様子を見渡し
魚の目で、保育園という組織全体の課題や改善策を考える

これらの視点を持つことで
ただ目の前のクラス運営だけでなく
保育園全体をひとつの組織として捉えることができます

組織としての視点

保育園はクラス単位ではなく
園全体で成り立つひとつの組織です

そのため、保育士としての役割もまた
「担任しているクラスだけを見ていればいい」
というものではありません

年度末は忙しい時期ですが
だからこそ「全員が保育の対象である」という基本を意識しつつ
4月以降を見据えた準備を進めていく必要があります

たとえば、私が意識しているのは以下のようなことです

担任する子どもたちが
どの保育士でもスムーズに引き継ぎができるように準備する

自分自身も、どのクラスでも対応できるように心構えを持つ

特に、異動や人事変更の可能性がある環境では
これが重要です

組織人としての自覚

私自身、公立園に勤務していたころ
2年での異動を経験しました

公務員として働く保育士は
必ずしも保育園で働き続けられるわけではありません

実際に私の同期は
介護保険課や清掃事務所、生活保護課へ異動した人もいます

もちろん、その後保育園に戻ることもありますが
「保育士=保育園だけでの仕事」と考えるのは
現実的ではありません

だからこそ
毎年「今年が勝負だ!」と思って
保育に臨むことを大切にしています

今、担任している子たちを保育しながら
「次年度はどんな保育をしようか?」なんて
のんびりしている余裕は正直ありません(笑)

話を戻して…

組織人としての責任を果たすには
視野を広げて「クラス」「園全体」「その先」の
動きを意識することが大事です。

だから私は、年度末の保育を進める際に
【虫の目】【鳥の目】【魚の目】という
3つの視点を常に意識しています

これらの視点を持つことで
より的確な準備と判断ができ
年度末の忙しい時期を乗り越えやすくなると考えています

特に年度末は、大人も子どもも移動や変化が多い時期

だからこそ
保育士としてこの3つの視点を改めて意識し
最善を尽くしたいと思っています

年長児と関わっていると
周りの大人からよく聞く言葉が
「保育園で最後」です

運動会のアナウンスでも言いがちなんですよねぇ…🤔
「⚪︎⚪︎組は、これが保育園最後のリレーになります」とか

いやいや、明日も走ったら良いじゃん🤣

“最後”にしたいのは、誰?

この「最後」という言葉
大人が簡単に使いすぎているように感じます

もしかしたら
行事の準備が大変だから
「感動」を作りやすくするためなのかもしれません

あるいは
保護者に「感動してもらいたい」
という意識が強いのかもしれませんね

でも、これを聞いた子どもたちは
どう感じているでしょうか?

子どもたち自身は
「これが最後のリレーだ!」
なんて思っていないはずです

実際、翌日も走りたい子どもはいるでしょうし
もっと楽しみたいと思う子だっているはずです

それを、大人の都合で「最後」と表現してしまうのは
少し違う気がします

“最後”の刷り込みは罪深い

さらに問題なのは
保育士の「最後」が
子どもたちや保護者にまで影響を与えてしまうことです

保護者からこんな言葉を聞くことはありませんか?
「明日が“最後”ですね」
「“最後”のリレーなんで、ぜひ勝ってほしいです」

そんなとき、私はこう答えます
「リレーは学校に行ってもやりますよ」
「多分、明日もどこかのクラスで劇を見せに行きますよ」

そうなんです
実際には「最後」ではないんです

むしろ、子どもたちの人生は卒園後の方がずっと長いのです
保育園での経験がその後の成長につながるはずなのに
「最後」と決めつけてしまうのは
大人の一方的な思い込みではないでしょうか

子どもたちの「やりたい」を尊重する

もし、翌日から子どもたちがリレーをしなくなったら
それは余程つまらないリレーだった
ということです

そんな姿が見られたら
大人は本気で反省すべきだと思います

保育園でのリレーや行事が
「楽しかった!」
「もっとやりたい!」
と思えるような経験であれば
子どもたちはきっと次の日もやりたがるはずです

子どもたちにとって大事なのは
「今、この瞬間を楽しむこと」

それを、大人の都合で「最後」にしてしまうのではなく
「もっとやりたい」
「またやろう」
と思える保育を心がけることが大切だと考えています

“最後”ではなく“はじまり”

「最後の運動会」「最後の発表会」
といった大人の言葉が
子どもの思いを無意識のうちに押しつぶしていないか?
私たち保育士は、そのことを自覚しなければいけません

子どもたちにとっての「最後」は
大人が決めるものではなく
彼ら自身が感じるものです

そして、卒園後も長い人生を送る子どもたちにとって
保育園での経験は
その先の成長の「始まり」
になるようなものであるべきです

だからこそ
「保育園で最後」なんて言葉は
私は使わないようにしています

大人が勝手に「最後」にしてしまうのではなく
子どもたちの「やりたい」という気持ちに寄り添うこと

それが、保育士としての私の矜持です

年度末の大忙しの中
気になるのが「次年度の準備」ですね

確かに次年度を意識した仕事は大事です
でも、割り切りも必要です
「次年度のことは次年度に考える」というマインドセット
これが私にとって重要なスタンスなんです

明日できることは、今日するな

これはトルコのことわざです

ちょっと逆説的に聞こえるかもしれませんが
ポイントは「急ぐことが必ずしも最善ではない」
ということです

以前、児童精神科の先生がこんな話をしていました

「先生たちは『学校に行ったら困る』と心配されますが
 その心配事が本当に起きるかはわかりません
 起きていないことを心配するより
 問題が起きたときにどう対処するか考えればいいんです」

これを聞いて、「なるほど!」と思いました

未来に備えるのは大切ですが
具体的な状況がまだわからない段階で
あれこれ準備をしても
効率が悪いことも多いですよね

最優先は「今」の子どもたち

年度末になると、保育士が抱える仕事は山積み

「今年度の保育」
「次年度の準備」
「事務作業」など
いくら時間があっても足りませんよね

でも、優先すべきなのは明確です
目の前にいる子どもたちの保育と
保護者の支援です

もちろん、余裕があれば
次年度の準備に手をつけるのも良いのですが
それはあくまで「余裕があれば」の話です

実際は
「4月の初週がどうにかなればっ…‼︎」
というのが本音ではないですか?

“やりすぎ準備”の困惑

例えば、こんな先輩がいませんか?

「来年の卒園式のコサージュ作っておいたよ~!」

ありがたいんですけど…
正直、「今じゃない!」と思うことも…

まだ卒園式の詳細が決まっていないのに
「せっかく作ったから使おう」となると
かえって柔軟性が失われることもありますよね

時間的距離感っていうんですかねぇ
“手を伸ばす範囲”が適当かどうかというのは
事前に組織内で共有しておく必要があると思います

まずは「今」を可視化する

年度末の忙しさを乗り越えるためには
今やるべきことを整理することが大切です

私はチェックリスト付きの付箋を使って
ToDoリストを作り
クラス内や事務室で常に見える場所に貼っています

目に見える形で進捗を把握すると
仕事が明確に整理できて
気持ちも落ち着きますよ

ToDoリストがすべて終わって
余裕ができたら次年度の準備を始めてもいいですが
私はまず「今やっている仕事のクオリティを上げること」に注力します
子どもたちにとってこの時間は
戻ってこない大切な時間ですからね

「今」に専念する姿勢

私自身は預言者ではありません

未来のことよりも
目の前の子どもたちや保護者との時間を大切にしたい

それが結果的に
次年度につながると信じています

次年度のことは次年度に考える

このくらい割り切って考えたほうが
年度末を乗り越える力になりますよ

今は「今」のことを考えよう

年度末の忙しい時期だからこそ
焦らず「今」を優先し
未来の準備は余裕があるときに

こうしたバランスを意識することで
より良い保育が実現できるのではないでしょうか

最後に、これは私の余談です

年度末、異動が決まったときの
“最後の仕事”をどうするか

「立つ鳥、跡を濁さず」
という言葉が浮かぶ場面ですが
私はここでちょっと悩むことがあります

「立つ鳥、跡を濁さず」の本来の意味

このことわざは
立ち去る者は後始末をきちんとするべき
という教えです

そして転じて
引き際は潔くあれ
という意味も含んでいます

でも、保育園という組織で働いていると
「どこまできれいに跡を残すべきか」が
とても悩ましいんですよね

異動が決まったときの提言のジレンマ

年度中に意見を出す場合
それは自分が実行に携われるから責任を取ることができます

でも、異動が決まっているときの提言は状況が違います

例えば、3月中旬に異動の内示が出た後に
年度末の会議があるとします

このタイミングで
次年度に向けた改善提案をするべきかどうか――

自分はその提案を実行する立場にいないため
残された職員に負担がかかる可能性があるのです

「組織の善」と「職員の負担」

私は組織に貢献してナンボが仕事だと考えています

だから、保育園の利になることは
遠慮なく伝えるようにしています
ぶっちゃけ、園長・副園長に対しても
ストレートに物申しております

それでも年度末はジレンマを抱えます

例えば、こんなケースを想像してください

提案内容が園にとってプラスだと確信している
でも、それを実行する職員の負担が明らかに増える

これを見越して「善」を選ぶか
それとも負担を考慮して黙っておくか――

このジレンマ、みなさんも感じたことがありませんか?

私は基本的には
「組織の利益になることを伝える派」ですが
提案することが「無責任」にならないように
慎重に考えます

ときには「提案しない」選択をすることもあります

悩ましいけれど、大切なこと

考えすぎて
「立つ鳥、跡を濁しちゃうかな?」
と心配することもあります

でも、大事なのは
組織にとっても、自分にとっても、最適な判断をすることです

立つ鳥が跡を濁さないために
・現場の声を聞く:
 提案が現場の負担になるか、事前に確認する
・後任に引き継ぎをしっかり行う:
 途中で終わらない形にまとめる
・必要以上の提案は控える:
 「べき」論で提案するのではなく、現実的かどうかを見極める

結局、一番大切なのは…

異動や年度末の忙しい時期だからこそ
一番大事なのは「自分が働きやすい環境を作ること」だと私は思います

「こうあるべき」
「これをしなくちゃ」
という考えに縛られすぎると
どんどん苦しくなりますよね

年度末を自分らしく過ごすために

年度末はやることが山積みで忙しい時期です
でも、最終的に考えるべきは
自分の働き方と居心地の良さです

“立つ鳥”として潔く去りつつも、無理をしない
年度末の自分の仕事を振り返りながら
心地よいペースで「次に進む準備」を進めていきたいですね😊

最後までお読みいただき
ありがとうございました

年度末の忙しい時期は
保育の現場では何かと考えることや悩むことが多いですよね

今回の記事では
私自身の経験や考えをもとに
「今この瞬間を大切にすること」
「目の前の子どもたちとしっかり向き合うこと」
を軸にお話ししてきました

もちろん
現実的にはすぐに変えられないこともありますし
すべてを完璧にこなすのは難しいかもしれません

それでも
少し視点を変えたり
肩の力を抜いたりすることで
保育士としても、一人の人間としても
より楽に、心地よく働けるヒントが見つかれば嬉しいです

この記事が
皆さんの保育や働き方について考える
きっかけになれば幸いです

そして、忙しい年度末を乗り越えた後に
また新しい季節を笑顔で迎えられますように

最後にもう一度
この記事を読んでくださった皆さんに感謝を込めて…

これからも楽しく保育の仕事を続けていきましょう😸

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