こんにゃちは、猫月です😸
保育園では
様々な行事の予定を意識しながら
日々の保育を進めていきます
大きなところでは
運動会や発表会
園によっては作品展などもあるでしょう
運動会での全力疾走
発表会での大きな歌声など
子どもの成長を感じられる機会ですよね
家庭でも親子で楽しもうと
いろいろなイベントを考えますよね
テーマパークへ出掛けたり
旅行を企画したり
誕生日を演出したり
初めて見る景色への感動があったり
現地の人々との交流があったり
家族みんなの思い出が残りますね
では、そういった
イベントごとの無い日
”平日”での子どもの体験は
どうされていますか?
え…平日は、普通に過ごしてるよー
絵本を読んだり、園庭で遊んだり
でもその“普通”の中で
子どもはたくさんの発見をしているよ
昨日できなかった鉄棒が
今日は回れるコツを感じたりね
子どもからすると
毎日の中で何かを見つけています
たとえば
ふれると丸まるダンゴムシ
吹けば飛んでいってしまうたんぽぽの綿毛
園庭の砂利の中で輝く石英のかけら
どれもこれも
子どもにとっては宝物で
そして自分なりの関わりをして
その体験が学びになっていきます
特別な日は記念写真に残りますが
普通の平日が子どもの成長を支えているのです
私も我が子の誕生日を祝いますし
妻との結婚記念日は大事にしています
ディズニーランドへ行く日はワクワクしますし
旅行のパンフレットを眺めるのは楽しい時間です
保育園では、運動会や発表会などの行事が行われ
家庭でも誕生日や旅行などのイベントがたくさんあります
でも、そんな特別な日だけではなく
平日の何気ない一日も
子どもにとっては大切な
「発見」と「成長」の場になっています
今日は
子どもが平日に感じる時間の豊かさ
大人がその瞬間をどう見守るべきか
一緒に考えてみませんか
365日、特別な日
子どもにとっては
平日も行事の日も
同じく大切な1/365日です
そして、子どもたちの日常は
感動に溢れています
園庭で見つけた貝殻の欠片や
樹から落ちる葉っぱに目を輝かせたり
鉄棒に5秒ぶら下がれたと誇らしげに教えてくれたりします
散歩でも同様で
原っぱバッタと出くわしたり
四葉のクローバーを見つけたり
あっと言う間に1時間が過ぎてしまいます
室内遊びでも同様で
毎日のお絵描きでも描き殴きから
♡や☆を描けるようになっていたり
粘土を丸めるのがやっとだったのに
美味しそうなホールケーキを作ったりしている
大人から見ると「同じことの繰り返し」に見える遊びも
子どもにとっては毎回新しい発見に満ちています
そんな姿を見ながら思うのです
子どもたちの日常は楽しみに溢れていて
何かの邪魔がなければ
きっといつまでも自分たちで何かを見つけて
ずっと笑ってはしゃいでいるんだろうな、って
こういう「日常の積み重ね」が
子どもの伸び行く姿を引き出している
何てことのない毎日を大事にするからこそ
現れてくるものです
毎日「読んで」とせがんでくる絵本も
お父さんお母さんが読んでくれたのを耳で憶えて
ひとりで読めるようになっていくんですよね
これも「日々の積み重ね」の結果です
だから、子どもにとって感動に溢れた1/365日を
大人にも大事にしてもらいたいと思うのです
ジャネーの法則
「子どもの頃は夏休みがとても長く感じたけど
大人になるとあっと言う間に過ぎてしまう」
そんな経験、ありませんか?
フランスの哲学者であるポール・ジャネは
「ジャネーの法則」として説明しました
心理学的に時間量を説明した法則で
「人生のある時期に感じる時間の長さは
年齢の逆数に比例する」
というものです
ジャネーの法則の基本的な考え方は
「齢を重ねるほど、時間が早く過ぎるように感じる」
というものです
これは、主観的な時間の感覚が
年齢とともに変化することを示しています
時間の感じ方を数字にしてみましょう
例えば1年間という時間量は
5歳の幼児にとっては人生の5分の1
13歳の中学生にとっては人生の13分の1ですが
50歳の大人にとっては人生の50分の1にすぎません
「ブラタモリ」(NHK)で
タモリさんは時間をお金に例えてましたね
50年を50万円だと考えたら
1年は1万円をつかうこと
でも、5万円しかなかったら
1万円をつかうのは重みがありますよね
子どもの一日は
大人の一日よりも重みがあるのです
その一日の中で
初めての絵本や
思いついた新しい遊び
やっとできたでんぐり返しなど
新しい経験を得ているので
子どもの一日は長く感じられ
そして貴重な時間となっているのです
大人は、つい「今日は普通一日」と思ってしまいがちですが
子どもにとっては今日が特別で
新しい発見に溢れた一日なのです
大人は“特別”を演出しがち
成人した息子さんが家を離れて
音信不通になったご夫婦のエピソードを聞いたことがあります
両親は息子を愛情いっぱいに育ててきたつもりでしたが
息子は「愛された記憶がない」と感じていたのです
そのすれ違いは
どこから生まれてしまったのでしょう
両親は、毎週末に息子を連れて
アミューズメントパークや水族館など
いろいろな所へ出掛けていました
そういう「思い出作り」が
子どもへの愛情と考えていたようです
一方、息子はというと
平日は朝から晩まで保育園へ預けられ
帰宅してからも両親は家事や仕事のことで忙しい
終末も家や近所でゆっくり過ごすことがなく
両親と過ごした思い出がないと感じていたようです
息子さんが子どもの頃から求めていたのは
親子で過ごす何気ない時間だったのです
アドラー心理学の講師から受けた話
「子どもに愛のない親はいませんが
ただし、愛情の伝え方を知らない親はいます
“愛”には伝え方=技術がいるのです」
つまり、親の愛情をどう伝えるかが
子どもにとっての「愛されている実感」につながるのです
大人は時に
子どもの時間を充実させようとして
“特別”を演出しがちです
特別な体験は、確かに子どもにとって楽しいになります
でも、それだけでは「日常の親子時間」が失われがちです
子どもにとって何より大事なのは
ただ一緒にいる普通の時間かもしれない
親子一緒の時間を過ごすときに
子どもにも思いを尋ねて欲しいのです
「次の休みは、何をしたい?」と
もし「お家で一緒に遊びたい」って言われたら
ちょっと意外に思うかも知れません
でも、子どもにとってはそれが一番特別な時間になるのです
それに、時には
親子でゆっくり過ごした「考えない時間」も
また大人になってからも心に残る宝物になります
“ふつう”の日に子どもは伸びる
私の好きな言葉のひとつに
【男子三日会わざれば刮目して見よ】
というものがあります
「努力している人は三日会わずにいるだけで
見違えるほど成長するものであって
次会う時は心して相対しなければなりません」
という慣用句です
子どもの成長は突然やってきます
昨日まで回せなかった独楽を
今日は何度も回せる子もいましたし
水しぶきすら怖がっていたプールでも
翌日には頭まで潜れるようになった子もいます
子どもの成長の瞬間って
“ふつう”の日にあるんですよ
思い返してもらうとわかると思いますが
初めて立ちあがった日
初めて歩いた日
初めて自転車に乗れた日
初めて逆上がりができた日
どれも日常の中の出来事ですよね
保育士の私が言うのもなんですが
運動会で初めて竹馬に乗れた子はいませんし
発表会で初めてピアニカを演奏できた子もいません
大舞台での我が子を見ると
感動する気持ちは
私も親だからわかります
でも、そういう大舞台の姿は
“ふつう”の日にできたことを
人前で見せているだけなのです
時に保育士は
保護者がやってくる日まで
子どもの成長を見せまいとします
「当日の感動が薄れてしまうから」
「サプライズを演出したいから」
そう語る先輩保育士もいました
私からすると
それはとてもおこがましいことだと思うのです
子どもの成長は
親子で喜び合って欲しい
保育者はあくまで
成長する子どもの支援者で
保護者の子育ての伴走者です
子どもの成長はできるだけタイムリーに
保護者に届けたいと思っています
だから、“ふつう”の日の保育を重要視しますし
その日の出来事は些細なことでも保護者に伝えたい
三日会わざればどころか
その日の登園時には出来なかったことが
お迎えの時には出来ていることだってありますからね
登園時に靴をうまく履けなかった子が
お迎えの時間には「できた!」と笑顔で知らせてくれる瞬間
そんな子どもにとって大きな成長が
“ふつう”の日には起こるものです
行事のという大舞台で活躍する
そんな我が子の姿に期待しつつも
それまでの“ふつう”の日を
大事に子どもと過ごしてもらいたいと思うのです
大人も新鮮な体験をしよう
さてさて、ここまでは
子どもにとって“ふつう”の日の大切さを
お話してきましたが
大人は子どものために尽くせってこと?
って話で終わったら説教くさいでしょ?
ここでは提案の話をしていくよ
私なりに「大人も新鮮な体験をする」
“ふつう”の日の過ごし方を考えてみました
子どもと料理をする
子どもと一緒に料理をするのはいかがですか
手の込んだ料理を作ろうってんじゃありません
ごくごくシンプルに
それこそ、おむすびはいかがでしょうか
ご飯を炊くのは、炊飯器にお任せして
・お米を量る
・水を量る
・炊けたご飯を握る
そんな経験を親子でするのはいかがでしょう
大人だけでおむすびを作るなら
そんなに難しいことではないですよね
でも、子どもと一緒に作るなら
「子どもができるように」と
工夫するはずです
そういう工夫の体験って
今パッと思いつきますか?
きっと、その場面になって
困ることも起こるでしょう
その時々で考えたり
子どもと話し合ったりすることは
親子にとって新鮮な体験ではないでしょうか
最初は白いおむすびだけ
それができたら「次はどうしよっか?」と
また親子で考えるきっかけができると思います
ふりかけを混ぜちゃう?
海苔を巻いてみる?
ツナマヨってどう作るんだろう???
そんな風にひとつの体験が
次の体験の呼び起こすと思います
おむすびが作れるようになったら
みそ汁も作ってみては?
今度は火も使いますから
安全にも気を配りながら
親子で楽しむ方法を考えなければなりません
レシピ本はいっぱいありますけれど
「我が子が料理できる方法」を書いている本は
どこの書店にも置いてませんからね
毎日じゃなくて良いんです
今度の週末にチャレンジしてみる
それくらいのスタンスでも十分だと思います
そんな体験を重ねていくうちに
親子でちょっとした定食が作れるようになる、かも?!
子どもと競う
子どもと本気で競える遊びがあります
3歳児くらいだと一時記憶も伸びてくるので
絵合わせゲームや神経衰弱は真剣勝負ができます
4・5歳児だと独楽回しができるようになってくるので
長く回せるかを競ったり
ケンカ独楽で勝負したりも楽しめます
5歳児だとゲームの感覚も鋭くなるので
トランプの“スピード”や
ボードゲームの“マンカラ”で
大人顔負けの子もいます
ちょっと難易度が上がりますが
けん玉も面白いですね
動画を検索するといろいろな技がみつかります
親子で新しい技にチャレンジするのも面白いと思います
頭を捻る
3歳くらいになると
30~60ピースくらいなら
ジグソーパズルを完成させる子が出てきます
大人だと物足りないでしょうが
子どもも大人も楽しめる
永久に遊べるパズル【脳ブロック】(テンヨー)
というものがあります
パズルの難易度は★1~5まであって
★1でも783通りの正解パターンがあるという遊び応え!
ちなみに★5だと正解は数億通りあるかもと…
子どもが先に正解を見つけると
けっこう悔しい!!
子どもが寝た後にこっそり遊ぶことも…
(完成させられなくて、朝にバレる)
寝不足にならない程度に
親子で遊ぶのも楽しいと思います
いつもと違う道を歩く
子どもと買い物や散歩へ出たときに
いつもと違う道を歩くのも楽しいです
買い物の場合は荷物がありますが
行きの道を遠回りするだけで
ちょっと楽しくなったりします
喫茶店と思っていたお店が実は美容室だったり
小さなたい焼き屋を見つけたり
松ぼっくりが拾える街路樹があったり!
長年住んでいる街の
実は知らない一面を知る機会になります
実はInstagramでバズってるお店があることもね♪
子どもとゆっくり歩くのですから
大人もゆったり街を見渡してみてはいかがでしょうか
子どもと過ごす時間をちょっと工夫すると
「こんなことで喜んだ!」とか
「こんな発想があるのか!」と驚くことが多いですよ
子どもの目線に合わせることで
大人の感覚もリセットされるはずです
親子で過ごす“ふつう”の日が
実は一番心に残る日になるかも知れませんね
最後までお読みいただき
ありがとうございます
「子育て」という言葉が
日常的であるはずなのに
どことなく難しさを感じる昨今です
私自身、保育園では子どもの
日々の成長を見守る仕事をしていますが
親として家に帰ると
その視点をつい忘れてしまうことがあります
特別な日、例えば定期テストとかコンクールとか
そういうイベントに目が行ってしまう…
でも、“ふつう”の日々が積み重なって
今の大きな成長がありますよね
毎日子どもを見つめていると
今日は残さずにご飯を食べたとか
本当に些細なことですが
成長を感じる瞬間があります
あぁ、この子は毎日着実に大きくなっているんだな、って
皆さんも、ふとした瞬間に
「お、こんなことできるようになったんだ」と
感じた経験があるのではないでしょうか?
その一瞬が、子どもにとっての特別な時間です
親がその瞬間に気付くことで
子どもにとってもその瞬間がもっと輝くはずです
子育ては楽しいことばかりではなく
たまに「ままならないなぁ」と感じることもあると思います
私ももどかしさを感じながら毎日を過ごしています
でも、そんなもどかしさもある毎日の中にこそ
子どもの成長の芽がたくさん隠れています、ね!
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