保育を辛くしないためのプチワーク#8 子どもを寝かしつけたい時は

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麻布の上に記事タイトル。眠っているこの線画の下に「なかなか寝ない子との向き合い方」とサブタイトルが書かれている みんなのQ&A

こんにゃちは、猫月です😺

うちさんからのプチワークも、いよいよ⑧です
今回のシリーズは、ここで一区切りになります

今回のテーマは、
なかなか寝ない子との向き合い方】です

ナツキ
ナツキ

お昼寝って、寝て欲しい時ほど眠ってくれませんよね……
午睡時間中に休憩や事務仕事もするし、
できるだけ早く寝て欲しいんですけど

猫月
猫月

保育園あるあるだよねー
でも、『寝て欲しい』と大人が思うほど、
子どもはなかなか眠れなくなるよ

キツキ
キツキ

えー?!そうなんですか?
私の頑張りって、無力だったんだぁぁぁ……

猫月
猫月

頑張って寝かせるかぁ……💦
ちょっと耳が痛い話かも知れんけど──
子どもは大人の焦りを感じるほど、眠りづらくなるよね

これまでも話題にしていますが、
・睡眠
・食事
・排泄
このタイミングは、動物がナーバスになりやすい時です
無防備になる時間だからこそ、
周囲のちょっとした変化にも敏感になります
だから、傍にいる大人のわずかな変化を、
子どもは機敏に感じ取ります

なかなか眠らずに、何がおかしいのか笑っている子っているでしょう?
あれは、ふざけているのとは違って、
大人から感じた不安を打ち消そうとしていることがあるんです

では、どうすれば子どもは安心して眠りにつけるのか
今回は、そこをお話ししていこうと思います

あなたは、「眠ろう」と思った時、
数分で眠ることができますか?
それとも、眠くなってからようやくベッドに入りますか?

私は、保育園で子どもがすんなり眠るのは、
そう簡単な話ではないと考えています
子どもたちの生活リズムは、家庭ごとに違います
まぁ、揃って眠れるはずがないw

それが大前提なので、
「なかなか寝ないなぁ」と悩むことは、ほぼありません

では、具体的にどう寝かしつけをするかというと、
眠れそうな子から、眠れるようにしていきます

ただこれも、単純に
「眠たそうな子の傍につけばいい」
という話ではありません

「安心して眠れるように」という配慮は、どの子にも必要です
ただし、その“添い方”は一人一人違います

子どもによって、安心して眠れる
大人との距離感 が違うのです

簡単にパターンを並べると、こんな感じです──
・抱っこなどで眠れる子
・しっかり隣につくと眠れる子
・隣にいれば眠れる子
・2mくらいの範囲にいれば眠れる子
・視界に収まっていれば眠れる子
・自分で眠りに就ける子

子どもにはそれぞれ個性があるように、
寝かしつけもオーダーメイドです

大人が傍にいる方が
「寝なきゃ💦」と、かえって眠りづらい子もいます
その子にとっての“適切な距離感”を見極めることが大事になりますね

あと、保育士との関係性もあります

以前に担任していた、とある子は、
私が午睡担当の日は自分で眠っていましたが、
相方の日はゼロ距離で寝かしつけないと眠りませんでした

その理由は当人のみが知るところですが、
「こうすれば、この子は眠る」という
キラーパスは、ないのです!(言い切り)

ですから、一人一人をしっかり観察して、
「この子にとっての最善の睡眠環境」を探っていくこと
それが、結果的にはいちばん安心できる寝かしつけにつながるのだと思います

午睡前に絵本の読み聞かせ、していますか?
読み聞かせではないにしても、
子どもたちを集める時間を設けていますでしょうか

私も、かつては午睡前に絵本を読み聞かせていました
5歳児になると、なぞなぞやしりとりなどをしていた時もあります

でも、これって午睡に好影響なのでしょうか?

睡眠は、脳を休めるための時間です
ですから、午睡前にはできるだけ心身をリラックスさせたい

ところが、絵本の読み聞かせや、
なぞなぞ・しりとりなどをすると、
子どもたちは集中しようとして、思考のアクセルを踏むことになります

また、全員が揃うまで集まりが始まらない時など、
雰囲気に緊張感が漂うこともあります
保育士が咎めでもしたら、それこそリラックスとは程遠いです

午睡前に大事なのは、
集団として行動することよりも、
心身を休息モードへ移していくことだと私は考えています

もちろん、家庭での寝かしつけに絵本の読み聞かせは有効です
それは、親と子のふれあいの時間でもあるからです

ただ、集団生活にそのまま持ち込むと、
期待している効果を得るのは難しいのです

ヒトは、お腹が満たされれば眠くなるものです
給食を食べて、排泄も済ませれば、身体は休息モードに入ります

あとはそれをできるだけ阻害しないように、
すーっと布団へ入れる環境を整えること
それが、子どもも大人も穏やかに午睡を迎えられる近道だと思います

午睡環境を整えると言いましても、
「生活」というのは、連なっているものです

「給食」「排泄」「午睡」と分断してしまうと、
子どもはその都度、動いて止まってをくり返すことになります
それはやっぱり、テンポが悪いのです

子どもがテンポよく行動するためには、
やはり大人の連携が重要です

私の担任するクラス(25人)で言えば、
子どもが5人ほど食べ終えたら、次への誘導を始めます
これは、トイレが混まずに使える人数です

トイレで用を済ませている間に、他の子も食事を終えてきます
トイレを済ませた子は、順次着替えをしていきます

ここでは、
食事を最後まで見守る保育士と、
トイレ・着替えを見守る保育士で役割分担をしています

クラスの3分の1ほどが着替え終える頃には、食事も終了するので、
ここでリーダーは午睡室への誘導を始めます
後続の子どもたちは、食事についていた保育士が見守ります

着替えを終えた子から午睡室へ移動できるので、
滞ることなく午睡準備が進みます

こればかりは園舎の物的環境にもよるので、
順序は保育園によって違うと思います

それでも、
「できるだけ留まりを減らす」動線 を意識することで、
子どもはスムースに布団へ入りやすくなります

子どもがスムースに布団へ入れる流れをつくることは、
結果として、大人が「早くして」と急かさずに済むことにもつながります

さて、全員が布団に入ったからといって、
みんながすんなり眠ってくれるわけではない午睡時間です

25人の子どもがいたら、全員が眠るまでどのくらいかかりますか?

──私は、40〜50分程度を想定しています

「眠い」のスイッチが入ると眠れる子もいますが、
「眠い」のスイッチが入ると、かえって興奮する子もいます

子どもは発達の途中ですから、
脳の「眠る」機能も、まだ未熟です
スイッチの切り替えが難しい子がいても、自然な姿です

だからこそ、大人の寝かしつけが必要なんですね

まず、クラス全体でのポイントとして、
私は次の3つを大事にしています

・眠れる子から寄り添う
・待っている子には「あなたの傍にも行くからね」を伝え続ける
・寄り添う約束は、必ず守る

先程もお話しましたが、
睡眠時は潜在的に不安を抱きやすいタイミングです
子どもの“安心したい”を満たすことが、安眠へとつながります

だから、眠りそうな子から大人が寄り添い、
「眠っていても見守ってもらえる」経験を重ねていくことが大事です

今は眠れない子にも、
「寝ようとしていれば大人が寄り添ってくれる」ことは伝わります

とはいえ、現場ではこう感じるかもしれません

レツキ
レツキ

それはわかるんですけど、
喋ったり遊んだりする子もいて、
なかなか実際は難しいですよー

猫月
猫月

そこで“寝ない子”についてしまうと、
寝ない方が大人が傍にいてくれるって、
子どもは学んでしまうんだよね

レツキ
レツキ

理屈はそうでしょうけれど、
それって現実的じゃないというか──
なかなか“寝ない子”の対応はどうします?

猫月
猫月

『まだ眠くないんだねー』って応じるかな
子どもの今の姿を受け止めつつ、
必要なことはちゃんと伝えるよ

基本、眠れないことそのもの は問題にしなくて良いと思っています
叱って眠れたとしても、午睡への安心感が損なわれたら、
その後も眠りづらくなってしまうでしょうからね

ただ、周りの子の眠りを妨げる行動は諫めます
私はこんな感じで伝えています

猫月
猫月

まだ眠くないのねー
でも、友だちはもう寝たいんだよ
あなたの『寝たくない』も大事にするから、
友だちの『寝たい』も大事にしてね

あなたの思いは尊重する
それと同じように、相手の思いも尊重する
“お互い様”ってことです

気をつけたいのは、
「寝たいけど眠れない」からソワソワしていることも多い点ですね

だから、諫めつつも、
「◯◯ちゃんが寝たら、隣に来るからね」と予告も伝えておきます

約束があるだけでも、安心感は増すものですよね

入眠に寄り添う関わりを、
多くの方は「トントンする」と呼ぶのではないでしょうか

寄り添いの距離感については、上でも箇条書きしました
子どもがどのくらいの寄り添いを必要とするかは、
まず「トントンします?」と尋ねることが大事です

子どもの鼻水を拭くときに、
「お鼻、きれいにしようね」と呼びかける保育士は増えました
でも、午睡のときはどうでしょう
寝かしつけたい思いから、大人の判断で行っていませんか

相手の身体に無断で触れるのは、
大人に対しても子どもに対しても、
やはり失礼な行為なのだと思います

私は子どもに、
「トントンします?」と尋ねます

それに対して、首を振る子もいます
1歳児でも、ちゃんと意思を示してくれます

トントンしてほしいのか
隣にいれば良いのか
ただ見守ってもらいたいのか
その子によって、“安心できる”距離感は違うのです

そして、その距離感を尊重することが、
またスムースに眠れる環境にもつながっていきます

だから、子どもに尋ねましょう

「トントンします?」
「お隣にいようか」
「自分で眠るの、見てるね」

寝かしつけのスキルを身につけることよりも、
まずはその子の思いを尊重すること
その方が、子どもの眠りには良い影響があると思います

私もかつては、「寝かしつける」と思って、
子どもの隣についていたことがあります
子どもはトントンすれば眠る、と勘違いしていたのです

当時の先輩は、
「強く“寝る!”と念じながらトントンすれば、子どもは寝る」
と言い切っていましたが(笑)
そんな寝かしつけが習慣になったら、怖いですよね

ちょっとかしこまって言いますが、
“睡眠”は、生きていくために必要なものです
それなのに「眠れない」となると、
かなり切実な事態なのだと思います

だから私は、生理的な睡眠について学びました
そこで、上述した動物の本能的な危機感について知ったのです

食事、睡眠、排泄については、
何よりも“安心”が必要なのだと知ったからこそ、
今の保育姿勢や環境構成の工夫が成り立っています

「なかなか寝ない子との向き合い方」では、
まずは、スムースに布団へ入れる生活環境を整え、
その子が安心して眠れる関わりを心掛ける
そこから意識してみませんか


プチワークへの回答は、今回でひと区切りとなります
私が大事にしていることの根幹には、
「ヒトって、どんな動物か」
「子どもと大人の差、とは」
「思い込みで、子どもの成長を妨げていないか」
という視点があります

これまでの自分を覆す──
そんな決断もしてきました
そして、常に「これが最善か?」と自分自身に問いかけています

あなたの保育が辛くならないために、
まずはフラットな姿勢で、
自分自身を見つめてみるところから始めてみませんか?

うちさんのプチワークが、
そのリスタートのきっかけになるかも知れませんよ

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