こんにゃちは、猫月です😸
世の中には、全く違うモノなのに似ているものがあります
例えば―
タヌキ(イヌ科)とアライグマ(アライグマ科)
ハツカネズミ(ネズミ目)とハネジネズミ(アフリカ獣上目)
センザンコウ(隣甲目)とアルマジロ(被甲目)
などなど……
ハネジネズミなんて見た目はネズミですけど
ゾウやマナティの仲間ですからね
今回紹介する絵本
「にているね⁉」(五味太郎©福音館書店)に登場するのは
うまといすです
うま と いす???😳
いったいどこが似ているのか
それとも似ていないのか
早速、本を開いてみましょう
絵本ナビあらすじ
じぶんでいうのも なんだけど
うまは かっこいいね
うん ほんとうに かっこいい
そうおもわない?ああ たしかに そうおもうよ
なかなか かっこいい
それに・・・
おまえ おれに にているよねなーに いってるのさ
ぼくときみ
ぜんぜん にてないよ
だって ぼくはうまだよ
きみは いすだよでも にてるよ
にているね⁈(五味太郎©かがくのとも絵本)
「うまに似ている」と言い張るいす
と
「いすと似てない」と応じるうま
お互いの言い分の行きつく先は?!
らでぃっしゅぼーや 4週間トライアルを申し込むアレとコレは仲間でしょう???
子どもの感性からすると
まったく別のモノが同類項に分類されることがあります
例えば、
カバとワニ
クロヒョウとオオカミ
きいろとむらさきいろ
パンジーとチンパンジー
などなど(笑)
見た目が似ているとか特徴が似ているのは分かるのですが
音が同じだから“仲間”という判断をするのですね
子どもたちからすると
いすの言い分はもっともなのかも知れません
大人からすると
うまの言い分がもっともだと感じるのかも
五味太郎さんの絵本の妙味が
この作品の中でもチラホラと垣間見えます🤣
「意見は、人をくぐる必要がある」
2017年の保育所保育指針改定に際して
汐見稔幸教授が講演で話されていたことです
この時の保育所保育指針の改定の目的は
“アクティブラーニング”を幼児教育に盛り込むことでした
それは「主体的・対話的で深い学び」と文言を替えて
学習指導要領
幼稚園教育要領
保育所保育指針
幼保連携型認定こども園教育・保育要領
いずれにも明文化されることとなりました
と、小難しい話はこのくらいにして(ゑ?)
絵本の中で
うま と いす は互いに自分の主張を応酬しています
いすは、自分とうまのどこが似ているかを主張し
うまは、自分といすのどこに違いがあるかを主張しているんですね
お互いの意見を尽くした上で
最終的にひと段落ついて作品は終幕するのですが
そのやり取りが
「意見は、人をくぐる必要がある」
を表しているように思うのです
ええ、五味太郎さんはそんなことを考えて描いていないと思いますがw
ファーストスプーン公式サイトにっているっていうことさ
さてさて、
うま と いすは意見をぶつけ合って
ひとつの結論に達します
……なんてことはなく(笑)
まぁ、五味先生が
そんなきれいさっぱりとした結末を描くはずもなく🤣
この作品でも読者がポカーン😲とするような
哲学的な締め方をしています
「ほらほら、あんたはどう考えるんだい?」
って絵本の向こうでニヤニヤしながら
タバコをくゆらせているんじゃないでしょうか🚬😁
答えが無いのが、五味作品の醍醐味ですからね👍
で、いすの最後のセリフが
「にているっていうことさ」です
絶妙な日本語のチョイスをしているのが伝わってくるのですが
大人も子どもも「にているね⁈」を楽しんでいただけたらと思います
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