できたら良いは、「まだで良い」─ひらがなの話

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できたら良いは、「まだで良い」ーひらがなの話 サムネイル。ノートに鉛筆でタイトルが書かれている。 保育の考え方と指針

こんにゃちは、猫月です😺

先日、「できた方が良い」は「まだ、できなくて大丈夫」という記事を掲載しました

記事中で、5つの具体例を挙げたのですが、
もう少し深掘りしていこうと思います

ということで、まずは
『ひらがなが書けた方が良い』について
お話ししていきます

保育園の見学でよくいただくご質問に、
『ひらがなの読み書きは指導しますか?』があります

園としては、次のようにお答えしています。
「ひらがな・カタカナの学習は、
 小学校1年生の課題です」
「お子さんの興味には寄り添いますが、
 園のカリキュラムには設定していません」
「大人と一緒に絵本を楽しむ経験が、
 結果的に文字への意欲を引き出すことはよくあります」

学習指導要領は、
子どもの脳と身体の発達に沿って
“無理なく身につきやすい時期”を設計しています

つまり「1年生でひらがな・カタカナを学ぶ」のは、
“発達に合った自然な時期”ということです

一方で、就学前に文字学習を急ぐと、
姿勢や運筆・目の使い方が整う前に記号学習が先行しやすく、
子どもには高負荷になりやすい面があります

文字は生活を豊かにする“道具”です
絵本の物語を味わったり、誰かに手紙を書いたり
——“知る・考える”を広げてくれます

子どもが「文字って便利!」と感じる最初のきっかけは、
多くの場合、“文字を介した大人との“ふれあい”です

文字の獲得は、
ことばの発達(聞く→話す→読む→書く)と、
運動の発達(見る→描く→なぞる→模写→書く)が
機のように織り込まれています

ここには、
姿勢保持・目と手の協調・手指分離・適切な筆圧
といった“運筆の前提”が必要です
座っての学習も、実は身体機能に支えられた活動なのです

なお、幼児が鏡文字を書くのは
「間違い」ではなくて、
左右の認識や運筆の発達途中で
自然に見られることです

注目・追視:しっぽ取りで目と体を合わせる
      絵本の指差し読み
運筆の前提:ミニカーをマップで走らせる・迷路遊び
      粘土や洗濯ばさみで、手指を思うように扱う
言葉の土台:しりとり・頭音探し・わらべうたなどで
      “音の感覚”を育てる

いろいろな遊びを大人と一緒に楽しむことが、
就学後の学びにつながります
もし「勉強してほしい」と願うなら、
まずは遊び込む時間を大事にしたいですね

興味は、意欲の源泉ですね
私は、お絵描きと同じように、
自由に楽しめるようにしています

教えはしないけれども、
止めることもしないです

「どう書くの?」と聞かれれば応じますし、
ひらがな表の書かれた下敷きなど、
自分で模写をできるような環境は用意しておきます

ひらがなに限らず、
生活環境に文字があることは大事だそうです

絵本だけでなく、ポスターなども、
子どもの文字への興味を湧かせます
買い物の時のポップなども、
生活に根ざした文字環境ですね

買い物や銀行、役所など、
子どもを一緒に連れていくことも大事です
お店の看板や駅の時刻表など、
生活には文字が満ちていることを、
子どもと一緒に経験していくと、
文字の大切さが身に染みてきます

文字は生活道具ですから、
学校や保育園よりも、
日常で学ぶことが多いのです

“できたら良い”は“まだで良い”の合図です
1年生で伸びる力を信じて、
今は遊びと関わりで土台を育てていきましょう
「大人が一緒に遊ぶ」時間が、
子どもの成長への大事な投資になりますよ♪

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