こんにゃちは、猫月です😺
『3びきのやぎのがらがらどん』
絵:マーシャ・ブラウン 訳:世田 貞治 版:福音館書店
日本ではすっかりお馴染みのがらがらどんですが、
絵本自体はアメリカでマーシャ・ブラウンさんが描いたものです
さらに原作は北欧の昔話なのですが、
現地ではさほど人気作品ではなかったようです
日本で爆発的人気が出たのは、翻訳のおかげなんですね
それについては、後の項でお話しします
まずは、あらすじから
あらすじ
むかしむかし、あるところに
3びきのやぎが住んでいました
名前はどれも“がらがらどん”と言いました
やぎたちは、山の草場で太ろうと、
吊り橋を渡ろうとしています
その吊り橋の下には、
君の悪いトロルが棲んでいるのでした
やぎたちは、山までたどり着くことができるのでしょうか?
『3びきのやぎのがらがらどん』の面白さ
この絵本の面白さは、
大きいやぎ、中くらいのやぎ、小さいやぎといて、
それぞれに性格が設定されていることです
展開自体はよくある繰り返しなのですが、
個性が設定されていることで、
それぞれのやぎとトロルの掛け合いに味付けがされています
そこで、先ほどの翻訳の妙味が出てくるのですが、
それについてはリンク先の記事を読んでみてください
なぜヤギの名前は“がらがらどん”なのか?(ふくふく本棚)
翻訳をした世田先生は、
やぎたちに名前をつけた上で、
原作では区別のなかった表現を、
それぞれに個性づけをしたんですね
しかも日本人に馴染みのあるオノマトペで表現をした
これにより、子どもたちは3びきのやぎに
愛着を持つようになりました
日本でたくさんの子どもたちに届く、
名著へと育っていったのです
子どもたちがごっこ遊びをするなら…
この物語は、トロルとやぎたちの掛け合いが面白い
なので、大人がトロルになりつつ、
やぎにあれこれ問いかける“やり取り”を楽しむのが、
魅力を引き出せると思います
しわがれた声を出しつつ
「お前は何者だ?」
「これからどこへ行くんだ?」
「何をするつもりだ?」
など、子どもが応答しやすい問い掛けをして、
やぎとトロルの掛け合いを楽しんでいきたいですね
保育園で見せるなら…
シンプルに物語をトレースするのもありだと思いますが、
1・2歳児だと役を固定すると、
「やっぱり別のがいい!!」となるのも想像がつきます
そこで私たちは、顔の違うやぎのお面を複数用意して、
子どもの好きな顔を選んでもらいました
顔こそ違いますが、どれも“がらがらどん”(笑)
ですから、おおやぎでも、ちゅうやぎでも、ちいやぎでも、
その時にやりたいやぎになれるのです
私はといえば、
着られる毛布で身を包み、トロルとして登場します
この着られる毛布は本当に便利で、
はらぺこあおむしのサナギにもなれるんです
茶色いキャラクターならほぼ変身できます
かつ、自宅でも使える実用品なので、
保育士は持っていて損はないと思います👍
親子で遊ぶなら…
親子で遊ぶときは、
やぎとトロルのやり取りを楽しめると思います
名前はがらがらどんじゃなくても良いんです
子どもの本名を聞きつつ、
子どもが答えやすい応答をくり返していく
時々、「それならお前をひとのみにしてやろう!」って、
トロルの本性を見せつつw
しわがれ声でやり取りしていると、
千と千尋の神隠しの湯婆婆を思い出しますけどね🤣
🎯相手と“やり取り”をする面白さ
3びきの登場人物とくり返しの展開、天敵の登場という点では、
「3びきのこぶた」と近しい展開の作品です
違いが明確なのは、
「それなら、お前はとっとと行ってしまえ!」と、
トロルの方から見逃してくれる点ですね
さらに言うと、大やぎは明確にトロルより強い!
3びきにそれぞれのキャラクターが立っているので、
やり取りする中でも、個性が発揮できるんですね
弱気、陽気、強気の違いが、子どもなりに理解できれば、
楽しみ方はさらに広がっていきます
そして、言葉遣いや表現も広がっていきますね
大人がちょっと応答のニュアンスを変えて、
子どものキャラクターを引き出していくと、
“やり取り”の妙味がさらに面白くなると思います
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