こんにゃちは、猫月です😸
以前、子どもの寝かしつけについて
記事を書きました
子どもがすんなりと眠るのに大事なのは
生活リズム、安心感、適度な活動量
といったことです
小児科医の高城大治先生が
「寝かしつけは必要ない」と仰るように
本来、子どもは自分で眠る力を持っているのです
そ、そんなこと言われても
今まで「トントン」してきちゃいましたよ…
私も寝かしつけしてきたよ
でも、変えていく方法はあるってこと
私自身、保育でも子育てでも
寝かしつけをしてきました
ただ、「子どもは自分で眠れる」を前提に
少しずつ寝かしつけを減らしていく
ということも実践しています
保護者からしても
「子どもが自分で寝る」方が
寝かしつけるよりも助かりますよね
今回は、私の経験則からですが
寝かしつけを減らしていく
いわば「トントン」デトックスについて
お話ししていきます
まずは安心できること
これは以前の記事でもふれましたが
睡眠にとって何より大切なのは
「安心できること」です
不安な場所で寝ていたら
いつ自分の命がおびやかされるかわからない
そういう本能が私たちにはあります
大人でも「枕が変わると眠れない」
という人はいますよね
私も旅行の時などはなかなか寝つけません
いつも同じ環境で眠れることが
安心感を生むカギになります
ただ、この「同じ環境」を整えるのが
難しい場合もあります
たとえば
線路や高速道路の傍で育った子どもは
旅先の閑静な場所で寝づらく感じることがあります
逆に、里山のような静かな環境に慣れた子どもは
都会の騒音が気になって眠れないこともあります
要するに「安心できる環境」は個人差が大きいのです
それでも、家庭でできることはたくさんあります
たとえば:
・室内の明るさを一定にする
・周囲の音を控える
・寝具や寝間着をいつも同じものにする
こうした工夫を心がければ
家庭での入眠環境を整い
家族全員が安心して眠れるようになります
寝つくまでの刺激を減らしていく
入眠環境には、いわゆる「トントン」も含まれます
ただ、「トントン」で眠るようになった子は
「トントン」がないと眠れなくなることがあります
親としては
「自分で眠れるようになってほしい」と思いつつ
つい「トントン」で安心させてしまう…
私もそうでしたので、お気持ちはとてもわかります
では、具体的に「トントン」をデトックスしていく方法を
順を追ってお話しします
入眠環境を整える
まずは「トントン」以外の環境を整えましょう
・寝具や寝間着を同じものにする
・入眠時の音や光量を一定に保つ
・帰宅後から就寝までのルーティンを決める
これらを平日・休日でなるべく変えず
「安心できる」物理的な環境を作ります
「トントン」の効果とは
睡眠で大事なのは「安心できる」こと
ですから、子どもが安心できるようにしていきます
この「安心できる」環境に
今は「トントン」が含まれているわけですね
実際「トントン」には
睡眠への導引効果が確認されています(倉盛美穂子 2017)
一方で、子どもは眠っていても
大人の行動の変化を敏感に察知するため
抱っこの手の位置が変わったり
体の向きが変わったりするだけで心拍数が増え
覚醒に向かってしまう可能性があります
私は「子どもの自立」を保育の柱にしていますので
できるだけ自分で寝られる環境を大事に考えています
では、ここからは私の実践例をお話しします
「トントン」から「すりすり」へ
「トントン」はリズム刺激です
このリズム刺激は心地良い一方で
とてもはっきりとした刺激です
そこで、刺激を徐々に減らしていくために
私は手の平で「さする」に変えていきます
手の平でふれると相手を安心させます
子どもが転んだ時などは
手の平で広く抑えると
痛みが引く効果もあるくらいです
手の平でさする時は
はじめは大きく円を描くようにします
子どもが落ち着いてきたら
徐々に円を小さくしていきます
「トントン」から「すりすり」に変え始めた頃は
軽く体重を掛けて子どもが圧を感じられるようにします
大人が傍にいることを実感してもらうためです
「スリスリ」で眠れない子は?
「トントン」から「すりすり」へ移行する際
「トントンして」と求めてくる子がいます
こういう時は、両手を使います
片手で極軽めの「トントン」しつつ
もう片方の手で「すりすり」です
この時、「すりすり」で眠くなるように
子どもの仙骨周りをさすります
仙骨の周りをさすると
「副交感神経」が刺激されて
身体全体がリラックスできます
「すりすり」でリラックスできる体験をして
「トントン」から「すりすり」へと
徐々に移行していくのです
少しずつ手を引いていく
「すりすり」でもスムースに眠れるようになってきたら
手があるだけで安心できるようになってきます
そこからは徐々に手も引いていきます
・手を掛け布団の上に置くだけにする
・手も置かずに子どもの傍で見守る
・布団にふれない距離で見守る
・同室にいて見守る
・隣室にいれば安心してもらえる
そういう手順を
子どもの様子に合わせて進めていきます
これで「トントン」のデトックス達成です
子どもの自立を促しながら
保護者自身も負担が減り
お互いに心地よい睡眠環境を手に入れられますよ!
スキンシップでぐっすり眠れる魔法
布団に入ってから寝かしつけを頑張っても、
「そもそも布団に入りたがらない…」
そんな悩みを持つ保護者も多いですよね。
実は、眠る前に親子で行うスキンシップが、
子どもの心身をリラックスさせる鍵なのです
愛情ホルモン「オキシトシン」
スキンシップをすると分泌されるホルモン
それが「オキシトシン」です
このホルモンは、自律神経を整え
副交感神経を優位にすることで
心身をリラックスさせます
ストレスを和らげ、睡眠を助ける働きもあるのです
オキシトシンを増やす方法は簡単!
・頭をなでる
・背中をさする
・ハグをする
たったこれだけで、子どもは安心し
「眠りたいな」と感じられるようになります
オキシトシンには
他のホルモンの分泌量を調整する役割も担っています
ホルモンのバランスが整うことで
子どもの健康的な睡眠リズムを作るのにも役立ちます
眠る前の親子時間を
オキシトシンの効果を引き出すためには
10分程度のスキンシップが最適です
たとえば、寝る前に
絵本を膝の上で読む
「お休みなさい」のハグをする
これだけで十分効果的です
また、親子の触れ合いには大人にも恩恵があります。
「なんだか疲れたな…」と感じたら、
お子さんにギューッと抱きついてみてください。
親子ともに心が軽くなるのを感じられるでしょう!
保育の中では
保育園では、午睡前に
大人と一緒に足をきれいにしたり
着替え終えた子をハグしたり
スキンシップを取っています
こうしたスキンシップで
安心して眠れる準備を整える時間になっています
家庭でもぜひ、眠る前に
「少しだけ特別な時間」を作ってみてくださいね
寝かしつけは朝がカギ?!
「夜、どうやったら寝てくれるんだろう?」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は、夜の寝かしつけ以上に
朝の目覚め方が、子どもの眠りに大きく影響しているんです
幸せホルモン セロトニンの秘密
セロトニンは「朝の元気スイッチ」とも言えるホルモンです
このホルモンが十分に分泌されると
気分が安定し
1日を元気に過ごせるだけでなく
夜の睡眠にも良い影響を与えます
セロトニンを増やすポイント
・朝の日光浴
起床後30分以内に15〜30分ほど日光を浴びると効果的
外に出られない日は、窓辺で過ごすだけでもOK!
・朝ごはんをしっかり食べる
食事の咀嚼がセロトニン分泌を促します
・軽い運動や遊び
簡単なストレッチや親子で体を動かす遊びも効果的です
ラジオ体操は理に適っています
・睡眠ホルモン「メラトニン」との関係
夜になると、セロトニンから作られるのが「メラトニン」
このホルモンが、眠気を誘い、質の良い睡眠をサポートします
つまり、朝にセロトニンをしっかり増やすことが
夜ぐっすり眠るための準備になるのです
朝が鍵! 子どもの生活リズムを整える方法
我が家では、こんな工夫をしていました
我が家の場合ですが
朝起きたら、カーテンをすべて開けます
換気もしてから
私はリビングへと降ります
実際に子どもが起きてくるのは
その30分後くらいです
6:30の起床がいつものリズムです
夜、ベッドに入るのは21:00頃…
保育園からの帰宅が19:00頃でしたから
これくらいが精いっぱいだったと思います
親としてできることは
「そうなるように」環境を整えていくことだと考えています
意図的に寝かせるとか起こすとかは
なかなか難しいと思います
だから、起きたくなるように
眠くなるように
できることに努めようと考えてきました
朝が夜の寝かしつけを助ける!
夜の寝かしつけは、朝から始まっています
「元気スイッチ=セロトニン」をしっかりオンにして
「眠るスイッチ=メラトニン」を助けてあげることで
子どもの自立した生活リズムを育てていきましょう!
最後までお読みいただき
ありがとうございます
今回が「子どもが自分で寝るために」をテーマに
さまざまな角度からお話してきました
夜のスキンシップやリラックスの工夫
朝のセロトニン分泌が夜の睡眠に繋がるお話
そして、環境を整える大切さ――
どれも、毎日の暮らしの中で
ほんの少し意識するだけで
取り入れられることだったのではないでしょうか
大切なのは、完璧を目指すことではありません
子どもと向き合いながら
小さな変化を積み重ねていくことが
やがて、大きな安心と成長に繋がるはずです
これからも
子どもたちの健やかな睡眠を見守りながら
親子で心地よい時間を一緒に作っていきましょう
あなたとお子さんの夜が
素敵な時間となりますように
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