「子どもはみんな問題児。」中川李枝子

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こんにゃちは、猫月です😸

みなさんは中川李枝子さんをご存知ですか

「ぐりとぐら」
「そらいろのたね」
「もりのへなそうる」

と聞いたら、思い浮かぶ方も多いかもしれません

絵本ナビ

日本ではメジャーな絵本作家ですから、
作品を目にすると「あー!中川さんか」と思い出すでしょうか🤗

ところで、中川さんが保育士だったことはご存知ですか?

中川さんは都立高等保母学院(現:都立高等保育学院)を卒業したあと、「みどり保育園」の主任保母になりました。

私は中川作品の中では「いやいやえん」が好きなんですが、
その当時に保育していた子どもたちと作ったお話だそうです。

お名前.com

「いやいやえん」に収録されている『くじらつり』は、保育実践の目標であったりもします😄

絵本作家として、保育士としての中川さんから見た子どもの姿、保護者の姿、保育士の姿勢などが描かれたのが「子どもはみんな問題児。」です

今回は、「子どもはみんな問題児。」を紹介しながら、

子どもや子どもを見守る大人についてお話していきたいと思います。

保育園ってどんなところ?

保育園ってどんなところでしょうか。
大人からすると「仕事をしている間に行かせるところ」でしょうが、子どもはそう思っていません。
親が働いているから行くのではなく、自分が行きたいから行くところです。
活発で好奇心旺盛な子どもたちは、うちになんか閉じこもっていられません。
保育園にはうちにはないおもちゃがあります。何より遊び相手がいます。うちではできない遊びができます。そして安全地帯になる先生たちもいるのです。存分に、自分を解放できるではありませんか。

「子どもはみんな問題児。」中川李枝子🄫新潮社

現在でも、保育園にお子さんを預けることに後ろめたさを感じる保護者がいると聞きます。

かつては「三歳児神話」というものがありました。
子どもが3歳になるまでは母親は子育てに専念すべきであり、
そうしないと成長に悪影響を及ぼすという考え方です。
しかし、この考え方は父親の存在が考慮されておらず、
また根拠はないと2002年の国会で厚生労働省が答弁しています。

そもそも、ホモ・サピエンスはコミュニティで成長していく特性を持っています。
人と関わり、愛着を形成していく必要があるのは事実ですが、
その対象が母親に限定されるというものではありません。

保育園は、子ども同士で創り上げていくコミュニティです。

「子どもは、子どもたちの中で育つ」

これは野島千恵子先生の言葉ですが、
汐見稔幸教授も、「意見とは、人をくぐる必要がある」と仰っていました。

子どもたちが自分の思いや考えを発揮しながら、
“ヒト”として育っていくために、
子どもには、子どもと関わっていける環境が必要なのです。

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どの子もみんなすばらしい問題児

子どもはみんな、問題児というのが私の持論です。
まず自分がそうでしたから。そしておかしなことに、私の周りの大人たちでおよそ自分はいい子だったという人はいません。
(中略)
そもそも子どもというのは欠点だらけで、自分なりにいい子になっていこうと悪戦苦闘のまっ最中なのではないでしょうか。だから純情でかわいいのだと私は思います。

「子どもはみんな問題児。」中川李枝子©︎新潮社

私自身も、「いい子」であった自覚はありません(笑)

家のふすまは穴だらけでしたし
カーペットにクレヨンで落書きもしましたね
すべり台を基礎の柱から登ろうとして頭から落ちたこともあります。

別に大人を困らせたかったのではありません。

夢中で遊んでいると、
ふと試してみたくなっただけなのです。

そういう遊びをくり返す中で、
「これは相手を困らせるんだな」とか
「相手を怒らせることになるんだ」とか
少しずつ学び、行動を改めていくのです。

そうやって友だちと夢中で遊んだおかげで、今の自分があります。

あの時の経験があるから、
「この子は、今はこんな遊びをしたいんじゃないか?」とか
「きっと今はやりたくない時なんだろうな」とか
保育士として、親として、
何となく子どもの気持ちに寄り添えて、
どうにか保護者の信頼に応えていけると思っています。

子どもは突拍子もないことをしているように見える。
でも、我が身を振り返ってみると
「あ…そういえば自分も似たようなことやったわ」とか
「いやいや…私、現在進行形でやってるんじゃね?」とか
共感しちゃう場面の方が多いんじゃないかと(笑)

「そんなことない!」と思われたなら、ごめんなさい

でも、子どもと大人
きっとそんなに変わらないと思うんですよ。

80歳以上の先輩たちからしたら、
子どもも子育て世代も
「まだまだ可愛い」の範疇なんじゃないかと思ったりね🤔

90代のご婦人が70代の息子さんを
“ちゃん”付けで呼んでたり「かわいい子」と言ってたりする

ちょっと例えが違うか🤣

でも「すばらしい問題児」という言葉は、
言いあて妙だと思うんですよねー

お名前.com

子どもはたいがい臭いものです

汗と日なたのにおい、おまけに汚い。
ハナ、ナミダ、ヨダレ、ハナクソ、分泌物旺盛。
何にでも触るから手はべたべたで、ねとねと。
それが子どもだと私は思うのです。

「子どもはみんな問題児。」中川李枝子©︎新潮社

でも、汚れをきれいにした子は
「本物の天使はこれだと思うくらいでした」
と中川さんは仰います。

子どもが思う存分に遊んで、
どんなに汚れたって、
子どもが子どもらしく過ごせるのが一番。
洗えば、いつだって天使に戻ってしまうのだから、
「いくら汚れたって大丈夫よ」

ドンっと構えて、子どもを見守りたいですね。

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保育のポイントはどうやって遊ばせるかです

子どもたちは正直ですから、面白いことには面白いと言いますし、つまらなければそっぽを向きます。つまらないと「明日来ないよ」と言うのです。

「子どもはみんな問題児。」中川李枝子©︎新潮社

「保育士は子どもを遊ばせているだけ」と言う人もいますが、
まー、(主体的に)遊ばせるって難しいですよね🤣
子どもと本気で向き合った人なら、誰しもが分かる話
片手間に子どもを見ている人には、永遠に分からない話ですねぇ🤔

中川さんは、子どもたちを保育園に繋いでくれたのは絵本だと言います。

中でも人気だったのは「ちびくろ・さんぼ」(作:ヘレン・バンナーマン)

この絵本のおかげで、出席率は100%
ちびくろさんぼごっこも始まり、
あまりの熱狂ぶりに園長が自宅から材料を持ってきて、
子どもたちにホットケーキを振る舞ったのだとか。

それに対抗して誕生したのが
「ぐりとぐら」(中川李枝子・大村百合子©︎福音館書店)なのだそうです。

ホットケーキよりも美味しいケーキを食べさせたかった
だから、ぐりとぐらにはカステラを作らせたんですって(笑)

子どもたちと作ったお話もあります。
「いやいやえん」(中川李枝子・大村百合子©︎福音館書店)ですね。

その中に収録されている「くじらつり」のお話は、
三鷹の森ジブリ美術館で映画化もされていますが)
子どもたちと遊びの中で作ったものだそうです。

中川さんが楽しい遊びをと考えて
「みんなでお話を作りましょう」と呼びかけ、
一人ずつ順番にお話を繋げていく遊びを始めました。
現実と空想がうまい具合に混じり合ったのが
「くじらつり」というわけです。

ですが、中川さんの保育士人生の中で
子どもたちとの遊びでできた傑作は「くじらつり」だけ

「遊ばせる」って、一筋縄ではないですねー😂

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得意とするものがひとつあれば十分

子育てをしていると、やるべきことが次から次に出てきます。家事にしたって終わりがありません。
(中略)
得意なものがひとつあればいい。
それでお母さんは、自信をもっていばっていればいいと思うのです。

「子どもはみんな問題児。」中川李枝子©︎新潮社

世の中の育児書を読んでいると、いろいろなアドバイスが書かれています。

読んでいると、参考にして心強さを覚えるより、
「え…こう出来なければいけないの?」😱
と不安になってしまいませんか

私は、本というものは、
心にフックする一言があれば当たりだと思っています。

1冊読んで、一言参考になれば十分✌️

だから、育児書を読んで、
「あ、これは自分でもできている」と思ったら、
それはもう、自信にして良い。
だって、育児書に書かれるようなことが
すでに出来ているんですよ?

料理本だったら、プロのレシピをひとつ作れるようなもの

十分に胸を張れるでしょ🤗

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今の世の中は情報が溢れていますから、
何となく「これが正解」風なものが目に入ってきます。

でも、子育てに“正解”はなくて、
あくまで“子どもの最善の利益”を探っていくしかないんです。

子育てのBestではなく、
その子のmore Betterを見つけていく。

兄弟だって、同じように育ててもうまく行かないでしょう?
一卵性双生児だって、個性が違うんですから
親も、子どもと一緒に育っていけばいい
保育士も、子どもと一緒に歩んでいけば良い

「子どもはみんな問題児。」
新書で読みやすい本です
育児を支えてくれる一冊だと思います。
手に取っていただけたら、嬉しいです

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