絵本「ふしぎなナイフ」で育つ“言葉”の力

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たのしい絵本

こんにゃちは、猫月です😺

子どもの“ことば”の基礎を育てるのに
絵本はうってつけの存在だと思います。

ChatGPTなど、
A.I.技術が本格的に生活に入り込み始めていますが、
A.I.に正確な指示を伝えるためには、高度な言語力が必要だからです。

以前「だるまさんが」(作:かがくいひろし©︎ブロンズ新社)の記事でもお話ししましたが、
言語を正確に使いこなすには
口語文語の理解が必要で
文語の入口となるものが、子どもにとっての絵本なのです。

ということを踏まえまして、
今回も1冊の絵本を紹介します。

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「ふしぎなナイフ」(作:中村牧江、林健造 絵:福田隆義©福音館書店)

ふしぎなナイフ

ふしぎなナイフが
まがる
ねじれる
おれる
われる
とける
きれる
ほどける
ちぎれる
ちらばる


ふしぎなナイフが…

この絵本に登場するのは
「ふしぎなナイフ」一本だけ。

このナイフ、普通のナイフではありえないことが起こります。

曲がったり、捻じれたりと、
なかなか不思議な挙動をします(笑)

このふしぎなナイフが、
子どもたちには何とも魅力的なようです。

シンプルな内容ながら、
子どもたちはくり返しこの絵本を読むのです。

一体、何が面白いのでしょう?

“ナイフ”の特別さ

ままごとの様子を見ていて思うのですが、
子どもたちはナイフ(刃物)が好きです。

どうしてかなと思うのですが、
子どもにとって“ナイフ”って特別な食具ですよね。

レストランへ行って、ハンバーグを食べる。
テーブルには、どんなものが並びますか?

ハンバーグのプレート
ライスかパンののった皿
スープのボウル
フォークとナイフ、スプーン

大人だったら、ナイフは当たり前に並ぶでしょうね。

では、それが子どものお子様ランチだったら?

ご家庭で、お子さんの食事にナイフは出しますか?
保育園の給食にナイフは登場するでしょうか

そう、ナイフは子どもの食卓には並ばない食具なのです。

だから、ままごとで子どもたちは包丁を使いたがります。

子どもは、大人と同様の存在でありたいですから、
大人が使っているものは自分も使いたいのです。

そんな特別なナイフが、
絵本の中で不思議な躍動をする

それはそれは、魅力的で惹きつけられるものだと思いますよ♪

楽天ブックス

ふしぎなナイフが まがる

さて、「ふしぎなナイフ」の言葉への誘いですが

「まがる」とか「ねじれる」とか
ナイフはいろいろ動くわけです。

「まがる」「ねじれる」「きれる」などは動詞ですよね。

ところが、作中に出てくる動詞は
自分では行動できないものばかりです。
自分の身体で、「ほどける」「ちらばる」なんてできませんよね(笑)

これも以前の記事ですが、
エリック・カールさんの「できるかな?」を紹介しました。

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こちらの絵本は、動物の模倣ですから
どれも自分で実践できる動詞が登場します。

ところが、ふしぎなナイフの動きは模倣のしようがない

これって、客観的状態の変化を表す動詞なんですよね。

子どもたちの感覚からすると、
自我の芽生えで自分の身体を理解する力が育ってくるのですが、
「ふしぎなナイフ」に登場する言葉は、
その自分から離れた別の何か、に関わる言葉たちです。

ちょっとこれまでとは、一線を画した言葉なんですね。

そういう、自分とは離れたモノを表す言葉の獲得として
「ふしぎなナイフ」は、とても魅力的な絵本だと私は考えます。

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ふしぎなナイフが――

「ふしぎなナイフ」は、子どもを惹きつける構成でできています。

まず、ナイフしか描かれていない白バックの構図。

何を見れば良いのかが、一目瞭然です。

そして、「ふしぎなナイフが」の後に続くのは、
状態を表す動詞と、それを体現したナイフの姿
どう変化したのか、その言葉が何を表すのかが分かりやすいですね。

さらに、起承転結が描かれています。

絵本を読み進めていくと、
いろいろと変化したナイフが、
また元の姿に戻るのです。

そして、ナイフは「のびて」「ちぢんで」「ふくらんで」
と今度は連続して変化していくのですが…。
最後のページだけは、言葉が書かれていません。

これもまた、子どもたちには面白いのでしょうね。

最後のページにだけ言葉が無いから、
もう一度最初から読みたくなるのかも?🤔

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絵本には、子どもの言葉を伸ばす力があると思います。
そして、言葉の力が伸びることは、
将来の子どもの資産になっていくはずです。
言葉は一生使い続けるものですからね。

お子さんの様々な力を伸ばす“言葉”を育てるために、
いろいろな絵本に触れていただけたら嬉しいです😻

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