絵本の語り場 ~絵本は、ええ本~

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たのしい絵本

こんにゃちは、猫月だんくるおすてうすです。

絵本の語り場 ~絵本は、ええ本~
に参加させていただいておりました。
これは、月に1回、
設けられたテーマに沿った絵本を
オンラインで紹介し合う会でした。

「絵本について、みんなと語り合いたいなぁ」
というのは、
私が主催していた談話会“猫月界🍻”
で企画していたものです。

参加者で本屋に行って、
テーマに沿った絵本を各々が探してくる。
そして、その理由や、その絵本の読み方などを、
みんなでワイワイ語り合おうと。

それが、コロナ禍のために実施できなくなってしまいました。
それを、酒井沙弥香さんが拾い上げてくださり、
オンラインで実施する運びとなった次第です。

既に私の手を離れたイベントではありますが、
立案した思いや、参加した意義について
お話ししていきます。

絵本の”深み”

最近は、“大人向け絵本”なんていうジャンルもありますが、
そもそも絵本は深みのある本です。
間違っても「子ども向け」であったり
「内容が易しい」書籍ではありません。

保育士の視点で絵本を語るにしても、
乳児(0~1歳児)向け
2歳児向け
3歳児向け
4歳児向け
5歳児向け
児童書

というように分類できます。

また用途も
集団で読む
大人と読む
一人で読む
遊ぶ
絵を楽しむ
物語を楽しむ
見つける・探す

調べる
など多岐に渡ります。

絵本は、読めば読むほど、
深みのある図書なのです。

その絵本の”魅力”は?

保育士として絵本を選ぶ時、
その絵本の魅力は何かを考えます。
保育士が子どもに絵本を読む時は、
必ず目的を持っていますので。

例えば、
名刺代わりに絵本を読む絵本。
目の前にいる子どもたちに
「これは、私が好きな絵本なんだ」
と子どもたちと読む絵本です。
私は、こういう世界観や登場人物が好きな保育士なんだよ、
という挨拶になる絵本です。

日本語を味わうために読む絵本もあれば、
言葉や音韻の面白味を感じる絵本もありますし、
物語に入り込む絵本もあります。
単純に絵を楽しむこともありますし、
写真絵本もありますね。
図鑑絵本だってあります。

要は、
絵本を通して、子どもたちに
何かを感じてもらいたいですし、
何かをつかみ取って欲しいわけです。
何より、その絵本を楽しんで欲しい。

保育士の目的は、
子どもたちの発達=自立ですから、
子どもが自身でページをめくりたくなるように
絵本を提供するわけです。

だから、絵本の魅力を考えて
子どもの前で広げる一冊を手に取るのです。

その絵本を、”どう読む”のか

絵本を選ぶ理由と併せて大事なのが、
どう読むかです。
絵本なのだから、読めば良い
と思うかも知れませんが、
絵本を読むにも工夫が要ります。

私は、絵本は落語と似ていると考えています。

落語を聞いたことはありますか?
噺家は、落語をする時にいきなり本題には入りません。
雑談のようなを付けて、
その流れから、するするっと落語に引き込んでいきます。

保育士はそこまで話芸に長けてはいませんが、
子どもたちがよりその絵本に入り込めるよう、
素話や手遊びなどで動線を作るものです。

例えば、
ねずみの出てくる絵本の前に「一匹の野ねずみ」を手遊びしたり、
食べ物の絵本の前に朝ご飯に何を食べたかの素話をしたり。
子どもの興味を引き出してから、表紙を開くのです。

もちろん、そういうセオリーがあるわけではありません。
ただ、子どもがより深くその絵本を理解するために
それを促すようなスキルがあるのです。

そして、絵本自体をどう読むのかも、スキルが種々あります。

私は、絵本は基本的に書かれているままに読みますし、
子どもたちに説明・解説はしません。
そこには理由があって、
ひとつは絵本の言葉が文語で書かれているので助詞を大事にしたいこと。
もうひとつは、子どもの気付きを大切にしたいので、
子どもが絵本から宝物を見つける邪魔をしたくないことがあります。

また、絵本の提供の仕方にも工夫があります。

私は、同じ絵本を1週間くり返し読みます。
同じ絵本を継続して読むことで、
子どもたちの視野が広がっていくことを重視しているからです。
1回では理解できなかった、
気付かなかったことにも、
経験を重ねることで分かることがあるからです。

絵本を読む保育士の数だけ、
そこには工夫や配慮がある物です。

その絵本を、子どもはどう読んでいるのか

子どもたちが絵本を楽しむ。
保育士から見た絵本は、そこで終わりではありません。
子どもたちが、
どう絵本を楽しみ、
その世界を広げ、
どう発達しているのか――
それを、保護者にも届けるのが、保育士の取り組みです。

ある1冊の絵本を読む。
そこにどんな意図があり、
実際にどう子どもたちに提供し、
またどんな反応だったのか、
どんな姿に繋がっているのか。
その考察をし、保護者と共有する。
1冊の絵本を、親子で共感してもらって、
初めて保育的な効果が生まれるのです。

「保育園に好きな本がある」
「保育園に行けば読める」
だけでは、絵本の効果は半減です。

「家でも読みたい」
「家族にも読んで欲しい」
子どもの思いが実現してこそ、
絵本の魅力が十分に生きてくるのです。

だから、”絵本の語り場”で語り合う

絵本の読み方、選び方は、
スタンダードがあるわけではありません。
100人の保育士がいれば、100の方法があるでしょう
それを、お互いに見せ合うことが、
保育の質を研磨していくことにもなると思います。
語り合うことで、
自分が大事にしているものを見つめ直すことにもなるでしょう。

アウトプウトをして、
インプットをする。
それが自身のブラッシュアップに繋がる。

ひとりひとりの保育に磨きがかかれば、
結果として保育業界全体も盛り上がっていく(大風呂敷😁)

まぁ、何はともあれ、絵本は楽しい物です♪
その楽しさを、より楽しむために、
他の人の絵本観を知る。
「あー、そういう楽しみ方もあるんだ」
「あ、この本ってそういう描写もあるのね」と。

絵本を120%楽しむために、みんなで語り合いませんか?😊

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