絵本の語り場 ~絵本は、ええ本~“5歳児✕子ども自身に読んで欲しい絵本”

※記事内に広告を含む可能性があります
※記事内に広告を含む可能性があります
たのしい絵本

こんにゃちは、猫月だんくるおすてうすです。

今回も、酒井沙弥香さんとの共同企画
絵本の語り場 ~絵本は、ええ本~で紹介した
絵本のレビューを寄せたいと思います。

【絵本の語り場 ~絵本は、ええ本~】は、
みんなで絵本についてワイワイ喋ろう!というものです。
毎月一回、
テーマに沿った絵本を持ち寄って
その絵本の魅力
選んだ基準
どんな読み方・提供の仕方をするのか

といったことを楽しむ時間にしてきました。

ということで、
第11回 絵本の語り場
で私が紹介した絵本は、こちらです。

「学研の図鑑LIVE 古生物」
作:監修:加藤太一
版:学研

内容

最新の研究に基づいた復元イラストと
化石写真で約550種類の大昔の生き物を紹介。
約40億年の生命の歴史をたどりながら、
古生物の生態や、進化・絶滅のひみつがわかります。

学研HPより引用

いや、図鑑だし。絵本じゃないし

先にお断りをしておきます。
2021 絵本の語り場 ~絵本は、ええ本~
“絵本”と銘打ってはおりますが、
大まかに区切っているだけであって、絵本に限定していません。
児童書や児童文学も含みますし、
今回のように子ども向けの図鑑もその範疇です。
そこは、ゆるっと捉えていただきたいと思います🤗

知識欲をかき立てる、図鑑の魅力

5歳児にもなってくると、
大人顔負けの知識を持っている子がいますよね。

私も年長児の担任をしていたときは、
ヒーローやアニメのキャラクターは、ほぼ子どもたちから教えてもらっていました。
そう言えば、パプリカの振り付けも
子どもたちが練習したのを見せてもらって、
運動会で全園児で踊りましたねー。

それくらい、この頃の子ども達は記憶力が育つ次期ですし、
それに伴って自分が関心を持った物に対する知識欲が高まります。

ですから、この次期の子ども達には「少し早いかな?」と思うかも知れませんが、
私は図鑑をできるだけ揃えて提供するようにしています。

「これ、何の本だろう?」と好奇心から手に取った一冊に、
自分の知らない情報がぎゅっと詰まっている。
これはもう、宝箱と呼んで良いと思います。
知識の財宝ですね。

古生物の魅力

図鑑の中でもこの一冊を推薦したのには、理由があります。

恐竜が好きな子ども、いますよね。
現代にはもう存在しない、
でもかつては存在していた、魅力溢れる生物です。

恐竜に詳しい子だと、
トリケラトプス
 プロトケラトプス
  スティラコサウルス
を瞬時に見分けます。
ステゴサウルス
 ケントロサウルス
  トウジャンゴサウルス
を見分ける強者もいます。

名前を読むだけで舌を噛みそうですが、
3歳児でも憶える子は憶えている、
それくらい魅力に溢れた生き物です。

これは、私の個人的な考えですが、
ジュラ紀や白亜紀の恐竜って、生物としては完成形に近いと思うのです。
ジュラ紀のアロサウルスと、
白亜紀のティラノサウルスって、
大きさこそ違えど、
フォルムは「肉食竜だな」「その時代の覇者だな」って感じがします
(恐竜に詳しい人には怒られそう💦)

でも、それ以前の生物って実に多種多様で、
「え?こんな姿で生活できるの?!」😮
みたいなデザインの生き物が多いんですよ。

例えば、ヘリコプリオン
サメの仲閒ですが、螺旋状歯と呼ばれる渦巻き状の歯を持っています。
この歯を見ただけだと、
「どうやって食事したの…💧」
と想像すらつきません。

私のアイコンであるダンクルオステウスも、
デボン紀当時としてはオーバースペックな噛む力を備えていました。
(その力は5㌧以上あったとも!)
ですが、その顎を支えるのに頭部が重すぎて、
早く泳げるよう進化していく獲物を捕獲できなくなって滅んだという説もあります。

「どうしてそんな進化した?!」
っていう生物がいた時代があったのですよ。
何でもアリの、進化の実験場。
面白い生物史の一幕です。

1から10を生み出す力

古生物は、かつては実在しましたが、
現在はいない物が多いです。
シーラカンスチョウザメオウムガイなど
現存する種もいますけどね。

「ふぁー、こんなヘンテコな生き物がいたんだ」
って思うと、
子ども達の創造性って、広がると思いませんか?

例えばですが、
「ドラゴンを思い浮かべてください」って問われると、
多くの人が恐竜に翼が生えたような生き物を想像しませんか。

でも、フランスのタラスクのような
「これ、ドラゴンなの?」
って種もいるんです(空想上ですけどね)

ヒトの創造力は、際限ないと私は思っています。
ただ、0から1を創り出すのはとても困難です
知っている何かを発展させる。
知っている何かと何かを混成させる。

これは、ヒトが得意な分野です。

“ヌーベル・シノワ”は、
西洋の食材を中華料理の技法で調理する、
「新しい中華料理」として知られています。
フランス料理と中華料理、それぞれの歴史があって、
掛け合わせて生まれた新ジャンルですね。
(ちなみに、ヌーベル・シノワだとフランス語として意味を成さないそうです。和製英語に近いですね)

子ども達の発達に寄与する本として、
図鑑はとても素晴らしいものだと思います。

自分で手に取りたくなる本

5歳児くらいになると、
ひらがなへの興味も出てきて、
読み書きできる子も増えてきます。
ですが、文字の習得はあくまで就学以降です
小学1年生で習いますよね。

文字の習得は、個人差が著しいので、
「年長なのに読み書きしない」と焦らないことです。
大人が焦ると、かえって子どもは読み書きを忌避します。
それよりは、好きな絵本を読みながら、
自然と文字列に関心を持ち
文字と音の繋がりを理解し
文字を読む必然性を自身の中に持てるように
環境を整えることが大事です。

その一環として、
大人に読んでもらうのではなく、
自分で手に取りたくなる本を、
生活環境に揃えておくことが重要です

毎日本を広げていれば、
自然と文字が目に飛び込んできますからね。

そして、文字以外にも、様々な知識を獲得し、
その感性を広げ、創造性を発揮する。
創造性を発揮する場も、整えてあげたいですね。
絵にするのか、
工作するのか、
身体で表現するのか、
文字に起こすのか。

5歳児は、インプットだけでなく、
アウトプットも伸びていく時期です。
たくさん吸収し、
たくさん表現して、
大人顔負けのクリエイティブな能力を発揮してもらいましょう。

もしかしたら、
一冊の本をきっかけに、
ヴィンチ村のレオナルドのような才能が目覚めるかも知れませんよ?😆

コメント

タイトルとURLをコピーしました