こんにゃちは、猫月だんくるおすてうすです。
今回は、独断と偏見おすすめ絵本を紹介します。
「はじめてよむ 伝記えほん」“マリア・モンテッソーリ”
文:マリア・イサベル・サンチェス・ベガラ
絵:ラケル・マルティン
訳:清水玲奈
版:ほぷる出版
▶あらすじ
好奇心いっぱいで、工夫して
表紙巻頭文より
まなぶのがすきだった女の子は
イタリアではじめての女性医師に
なったのですが……。
子どもの力を信じて、
新しい教育の考えをひろめた
マリア・モンテッソーリ。
▶Little People,BIG DREAMS
この「はじめてよむ 伝記えほん」には上に商標(TMマーク)がついています。
そして、“小さなひとりの 大きなゆめ”とルビがついています。
シリーズに並んでいる偉人は、
マザー・テレサ
オードリー・ヘプバーン
ココ・シャネル
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
マリー・キュリー
ガンディー
アスリッド・リンドグレーン
エメリン・パンクハースト
スティーブン・ホーキング
マリア・モンテッソーリ
という顔ぶれです。
現代的な偉人が選ばれているのかな、と思いました。
その分、この時代に未だに起きている問題・課題や、具体的な行動など、
これからを生きていく人たちに伝えやすい伝記なのではないかな?と感じて手に取りました。
▶“モンテッソーリ”は知っているけれど
「モンテッソーリ教育」自体は、
もうすでに多くの方が耳にしたことがあると思います。
書籍も多く出版されていますし、
モンテッソーリ教育を“ウリ”にした
教育機関もよく目にします。
私としては、そういう“手技”的なものも
大事だとは思うのですが、
では、
それを創設したマリア・モンテッソーリについては、
どれだけ知っているのかな?という思いもありました。
マリアが、
どんな経緯で、
どんな経験から、
どんな理想を抱いて、
モンテッソーリ教育の創造に至ったのか。
モンテッソーリ教育を学ぶ原点・根っこは、
そういった彼女の想いなのではないかなーと思いました。
マリアの理想を理解した上で、
子どもたちに大事な環境を整えていきたいな、
というのが私の考えです。
この一冊は、それを感じる貴重な機会でした😸
▶イタリア初の女性医師
マリア・モンテッソーリは、イタリアで初の女性医師でした。
当時のイタリアでは、
女性は専業主婦か教師になるしか道がなかったそうです。
そんな時代に、
彼女は自分の好奇心のままに
世界を感じ、知ろうとし、
まずエンジニアを目指します。
そうして勉強を重ねる中で、
とある日に子どもの集中して遊ぶ姿に興味を持ち、
“ヒト”を知るために医師を目指します。
男性しか医師になることのなかった時代ですから、
マリアにとっては過酷な環境の中で医師になります。
医師になったマリアは、精神病棟で勤務し始めます。
そこには発達障害の子どもたちがたくさんいましたが、
おもちゃも与えられず、
閉鎖された病室内で、パンくずで遊んでいるような状況でした。
マリアは教育についても学んでいたので、
子どもたちのために環境を整え、
子どもたちが自然と学びたくなるような玩具を作っていきます。
彼女は、自身が小学校での勉強が面白くなく、
自分で工夫して学ぶ子どもでした。
そういう経験も、
子どもたちの“学びの環境”を創り上げる
土台にあったのではないでしょうか。
マリアは「子どもの家」という教室を開設します。
あくまで、子どもたちが主体的に遊びながら学べる環境を整え、
彼女は静かにその姿を見守るだけ。
それが、“モンテッソーリ教育”の始まりです。
そして、マリアは世界中に自分の教育方法を広めていくのです。
主体的に世界を学ぶ少女は、
子どもへの関心からイタリア初の女性医師になり、
そして子どものためになる教育方法を工夫し続けていったわけですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私も、“モンテッソーリ教育”は解説書から入った口です😄💧
でも、技術だけ学んでも
やはり付け焼き刃だなと思っていたところ、
この絵本と巡り会いました。
(本屋の存在は、本当に貴重だなと思います。
ネットでは、UIに沿った本が並びますからね…
便利でもあり不便でもある機能です😓)
初版が2022年2月25日なので、
日本では出版されたばかりですね。
世界各国で翻訳されているそうなので、
海外ではすでに流通しているのでしょう。
他の偉人の伝記も面白そうなので、
また手に取ったときに紹介したいと思います。
コメント