こんにゃちは🐈、猫月だんくるおすてうすです。
質問をいただきました。
保護者が保育士に相談できる場や時間をどうしていますか?
懇談・面談だけでは日々の相談ができないと思っています。
保育士はバタバタしているので、相談するのに気が引ける保護者もいると思っています。
(保護者が子育て手悩んでいるんじゃないかなぁ😞)
(じっくり話を聞いてあげたいなー😀)
(でも、ごめん!今日は時間が無いのぉぉぉ🙇)
後ろ髪を引かれつつ、お子さんを預かって、
出勤する保護者の背中を見送る…
そんな感じでしょうか。
結論を言いますと、
保護者の需要に応じて、臨機応変に対応しています。
保護者の都合を伺って、お話しできるように園として対応しています。
担任がクラスを抜けられるように職員体制を取りますし、
時間外勤務になることもあります。
求められれば、電話での対応もしています。
ただ、それだけでは十分でもないと考えているので、
今回は、保護者とのコミュニケーションをどう図っているか
ということについてお話ししていきます。
▶毎日のコミュニケーション
これは、以前にご一緒した園長からのアドバイスです。
・保護者は名前で呼ぶこと
・視診は保護者にも行うこと
・その日の服装やアイテムにふれること
名前で呼ぶことを徹底する
つい「○○ちゃんのママ・パパ」と呼んでいませんか?
保護者にも人格があります。
名前で呼ぶことは、「あなた個人を大事にしていますよ」のサインです。
視診(園によって呼び方は異なります)を保護者にも行うこと
子どもの表情や体調などの観察は、毎日行っていますよね。
それを、保護者にも行うということです。
髪や服装が乱れていたら、それだけ余裕が無いのかも知れません。
表情が曇っていたり、険しかったりしたら、何か思いを抱えているのかも。
それこそ顔色が悪かったら、体調を崩しているのかも知れません。
失礼とは断りつつも、
「最近、調子はどうですか?」とか
「もしかして、体調を崩していませんか?」など、
保護者のことを気に掛けていると、声を掛けるのも大事です。
その声掛けで、実は第二子を妊娠していることが分かったこともあります。
妊娠を園に伝える必要があると知らない保護者もいますからね😅
その日の服装やアイテムにふれること
これは、「あなたに関心がありますよ」の姿勢です。
保育士は、もちろん子どもの関心事にも寄り添うのですが、
同じように保護者の関心事にも寄り添うことで、信頼に繋がっていきます。
バッグに付けられた御守から、「○○神社へ行ったんですか?」と尋ねたら、
「出身が○○県なんです」と話が広がり、
雑談の糸口になったことがあります。
いつもは着けているネクタイがないので「今日はラフですね」と声を掛けたら、
「今日は在宅勤務で…」と普段と勤務地が違うことが分かったことも。
子どもの万が一の時、連絡先がいつもと違うのは困るのですが、
保護者はその意義を理解していないこともあるので、
それをきっかけに普段と違う場所にいる時の連絡を、改めてお願いすることができました。
▶雑談しやすい関係性
毎日の小さなコミュニケーションを重ねていると、
保護者から些細なことも話やすくなります。
子どもに関わることでなくても、
「忙しくて家事をする時間が足りない」とか、
「肩こりと腰痛で困っている」とか、
「近所でカマキリのいる場所はないか」とか(笑)
「ジョジョ(の奇妙な冒険)は、誰が好きですか?」と唐突に訊かれたこともあります😆
雑談のしやすい関係性は、
「相談ってほどでもないけど、ちょっと気になること」
が聞きやすくなると思います。
問題となる前に、解決が図れる感じですね。
私は、『王様の耳はロバの耳』の
床屋が秘密を吐き出す穴のような存在でいたいと思っています。
ただ耳を貸すだけで、受け止めておしまい。
(大丈夫です、私から喋る木は生えてきませんからw)
もちろん、伺った内容によっては
「園長にも相談しますね」とか
「保育士間でも共有しますね」といった
お断りを入れることもあります。
保護者が重大だと思っていなくても、
重要視しなければならない話もありますからね。
どんな話題でも正面から受け止める。
だから、信頼してもらえる。
日々の何てことのない会話から、
保護者は心の扉を開いてくれるのではないでしょうか。
▶窓口は担任以外でも
保護者からの相談の窓口というと、
クラスの担任が真っ先に思い浮かぶでしょうか。
(クラス担任への疑念がある場合は、
主任や園長に相談するかも知れませんけど😓)
私は、担任を持っていますが、
保育園に通ってくる子は、全員を保育するつもりで仕事をしています。
同様に、どの保護者とも同じスタンスで接するようにしています。
もちろん、担任との仲介に留めることもありますが、
“保育園の保育士”として、分け隔てしないように心懸けています。
保育園に勤めていると、当番という物があります。
早番や遅番、土曜日勤務番などがありますね。
当番の時間帯は、担任以外の子どもと過ごしますし、保護者対応もします。
全園児と保護者のことを把握しているのは、半ば当然のことです。
子どもの日中の姿は把握していない時間もありますが、
少なくとも当番の時間だけでも、その子の発達や興味、才覚などは見える物です。
送迎時に、雑談と合わせてどんな遊びに関心があるか、どんな力を見せているかは、
担任でなくても保護者に伝えることができます。
そんな感じで関わっているとですね、
自分が担任していない子、
例えば担任しているこの兄弟について相談されることも、珍しくありません。
ちょっと話が逸れますが、
人間関係の【2:6:2】の法則はご存じですか。
人間関係の中で、2割は好意的で、6割は中立、2割は敵愾心を持つ、というものです。
敵愾心のある人を排除しても、残った人の中からまた2割は敵対的な関係になるので、
人間関係を良好に保つなら、好意的な2割の人に目を向けましょう♬
というのがこの話のオチなのですが、
要は、「馬が合わない人は必ずいる」ということですね。
それを考えると、保護者の2割は自分と馬が合わないと考えていて良い。
保護者からしても、苦手な保育士はいるはずです。
これは別に悲観的な話ではなくて、
好感な保育士に相談できる環境が整っていることが大事なのだと思います。
そんなわけで、保護者面談をしていると、
他クラスの兄弟について相談を受けることは、ままあります。
私は、バイパスになれば良いので、
保護者の話を一通り聞いた上で、
その兄弟を担任している保育士と情報共有をします。
時には、小中学校に通っている兄姉の相談を受けることもありますし、
お父さんへの不満を聴くこともありましたけど😅
担任制を廃止した千代田区立麹町中学校のような例もありますしね。
担任という枠にとらわれないことが、
保護者の助けになることもあるんじゃないでしょうか。
▶チームとして解決していく
保護者支援は、一人の保育士の力で成し遂げるのは難しいです。
人間同士の相性の問題もありますし、
保育士個人が持っている情報や、スキルの違いもある。
それに、保育園を利用されている以上、園全体で情報共有する必要もあります。
保育士全員で連携することが、とにかく大事なんです。
「保護者の話を聞く」というのは、単純な作業ではなくて、
保護者が話しやすい雰囲気を、保育園全体で醸成していくことが重要です。
ご相談の中に、
『保育士はバタバタしているので、相談するのに気が引ける保護者もいると思っています』
とありましたが、
そうなると、保育士の労働環境の改善も、保護者対応の課題に含まれてくるということです。
ちょっと厳しい言い方になりますが、
保護者から見て「保育士が忙しそう」な保育園は、
その時点で信頼の置けない保育園だと思います。
これは、保育士にとっても、保護者にとっても、何より子どもにとって危うい状況です。
保育園というひとつのチームが向上していかないと、
保護者からの相談を受けるのは、難事になってしまうでしょうね。
質問者さんは、
保護者の相談に乗れる時間の作り方
を尋ねたかったと思われますが、
子どもや保護者に受容的な保育園であるよう、
保育士全員で、保育環境の見直しを図ってもらえたら、と思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
保育園の基板がしっかり、安心できるものであることが、
保護者の心を支え、信頼を得ることに繋がると思います。
一朝一夕には解決しませんが、
個人のスキルに拠らない保護者対応ができるのが、
何でも話せることに繋がっていくはずです。
この記事が、少しでも参考になれば、幸いです。
今後も、気軽にご質問をいただけたら嬉しいです(*⌒▽⌒*)
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