こんにゃちは、猫月です😺
うちさんのXでのポストに対して具体的な回答をしていきます
今回のテーマは
【「早くして」と言わずに、 子どもが自分で動き出したくなる
声のかけ方・環境づくりを考えてみましょう。】
です

「早くして」って言いたい場面は多いですよねー
次の活動を知らせてるのに…
子どもだから諦めてますけど

レツキは「早くして」と言わないまでも、
そう思ってはいるわけだよね
それだと、フラストレーション溜まるよね
朝の登園や就寝したい時、
時間が近づいているのに、なかなか行動してくれない…
動いたと思っても、なんかモタモタしている…
イライラするのもわかります
でも、ここで一つ確認します!
「早くして!」と言って、早くなった経験ってどのくらいありますか?
その次の機会に、子どもはスムースに行動するようになりましたか?
おそらくは、手応えがあった人は少ないんじゃないでしょうか
もしかしたら、レツキのように諦めている方も多いのかもしれません
今回は「早くして」──
予定の組み方と子どもへの伝え方、それと行動しやすい環境について考えてみましょう
どう呼び掛ける?──次の活動のために「早くして」欲しい時に
猫月なら──“予定時刻”を早めに伝えます
その日の保育に散歩や行事が予定されていると、
時間通りに開始するために「早くして」欲しいと思うこと、ありますよね
私は家庭でも、出発時間の15分前を「予定時刻」として伝えています
これで、だいたい時間通りに出発できる
移動時間も、駅まで徒歩で15分のところを、20分掛かるものと想定します
早く準備ができる、到着する分には余裕ができるのですから、
時間の予算を多めに見積もっておくのは、けっこう大事だと思っています
保育でもそれは同様です
子ども相手ですからね
散歩に出る段階になって「トイレ!」という子もいるでしょう
それを“想定外”にするか“想定内”にするかで、保育士の心持ちも変わってきますよね
感覚的には、自分が「必要」とした時間より、+5分くらいが妥当だと考えています
それくらいで予定を組んでおくと「早くして」と言うことは、まずないかなと思います
「早くして」と言いたくなるのは、なぜ?
私の独断と偏見ですが、「早くして」と耳にする保育の場面を分類してみました
1)「早い」ことが良いことだと思っている
着替えを済ませた子に「早いね」と褒める場面、よく見かけます。
でも、着替えって「早い」ことが目的でしたっけ?
私からすると、着替えで大事なのは、
・場面に合った衣服で過ごせること
・自分の持ち物を丁寧に扱えること
この2つです
運動着に替えて動きやすくする、白衣を着て衛生的にする
着替えの目的は、そこですよね
消防士のように「素早く」が目的に含まれる仕事もあるでしょう
でも日常生活の中で「早い」は、そこまで重要ではないはずです
加えて、脱いだ衣類を畳んでしまうなど、持ち物を丁寧に扱うことも大事です
「着替えは、競争とは違うからさ」
「ゆっくりでも良いから、丁寧に着替える方が大事だと思うよ」
と、子どもたちには伝えています
この「早い=良い」は根深くて、
食事でも「早く食べたね」と耳にしますし、
午睡明けでも「早く起きたね」と褒める人がいます
そして、ゆっくり食べる子、寝覚めがのんびりな子に「早くして」と言う
その「早くして」は、どんな目的があるのでしょう
どんな成長を見込んでいるのでしょうか
2)「早くして」の前に、大人が遅れている
電車に駆け込んでくる人、いますよね
理由は「急いでいたから」と言うのですが……
急いでいるなら、そもそも余裕を持って家を出ているはずなんです
「急いでいる」と口にする人の多くは、実際はすでに遅れている
適切な言葉にするなら、遅れていることに“焦っている”のです
これ、保育でもよく見ます
散歩の帰り道に「このままだと給食に間に合わないよ!」と声をかける
でもそれは、散歩先を発つ時間が遅かったか、移動時間の見積もりが甘かったか
──大人の見積もりの甘さを、子どもに埋めさせようとしているだけなんです
3)所要時間の見積もりが甘い
西村京太郎サスペンスはご存知ですか?
時刻表を使ったトリックが面白いのですが
この謎解きは、乗り換え時間まで含めて成立しているんですよね
今はアプリの利用が当たり前で、乗り換え時間も含めて教えてくれます
残念ながら保育には、“保育の乗り換えアプリ”がありません
クラス全員のトイレが終わる時間は、保育士の経験と観察で見積もるしかない
ところが、この所要時間を考慮していない保育が、間々あります
子どもが午睡に入ってから、実際に眠りに就くまでにはタイムラグがあるもの
のび太くんなら3秒で眠れるのでしょうが……
現実には30分くらいかかる子も普通にいます
「始めてから終わるまで」を見誤ると、「早くして」が登場しがちになります
「早く寝て」「早く食べて」「早く着替えて」を口にするのは、そういう場面じゃないですかね
この見誤り、大人の仕事でも頻発しています
・何分で日誌を書き上げられるのか
・何分でクラス便りを仕上げられるのか
・会議で提案した議題に、何分必要なのか
時間の予算立ても、必要な仕事です
──あなたは想定できていますか?
子どもが行動することを前提にスケジュールを組むのは、必須の作業です
「早くして」をなくす、時間の予算立て
「早くして」をなくす──
ちょっと、具体的な場面で想定してみましょう
こんな場面だったら、あなたはどうしますか?
短い信号を渡りたい──
散歩先で信号がありました
でもその信号は短くて、全員が渡り切る前に赤へ変わってしまうのです
「早くして」と言わずに、子どもたちを渡り切らせるには?
どんな工夫が考えられるでしょうか
子どもが20人以上いれば、横断歩道を渡るのにもそれなりの時間がかかります
いくら子どもの行動を予算立てしても、信号が変わる時間はどうしようもない…
でも、解決する方法はあるんです
こんな工夫の方法はいかが?
私だったら、子どもの列を2つにします
2列になることで、所要時間を半分にするのです
パスタを茹でるのに小鍋しかなかったら?
半分に折ればパスタは鍋に入りますよね
20人が1列だと1分を要するなら、10人2列にすれば30秒で渡れます
「早くして」をなくす準備
・あらかじめ時間を見積もっておく
・見積もり+余裕の時間を設けておく
・不測の事態は起こることを前提にする
・所要時間を短くできないか検討しておく
こういった準備があれば、急かすことは減るでしょう
大事なチームの連携
これは子どもに対してだけではなく、一緒に保育をするチームにも共有しておきます
いつ、子どもたちが行動するかがわかっていれば、
・子どもが手洗いをするので、石鹸を用意しておく
・着替えのためのスペースを整えておく
・子どもが集中しやすいよう、不要な玩具は片付けておく
といった準備や整頓もしておけます
予算はきっちり、運用は柔軟に
1日のスケジュールは組んでおくけれども、そこには柔軟性を持たせておくのも大事ですね
想定したよりも子どもがゆっくりなら省く活動はどれか
逆に子どもたちが早かったら加える活動は何か
予算はきっちり立てるけれど、運用はかなり柔軟に、というのが私のスタンスです
私の場合、1日の保育予定を3本くらい立てておくんですけれど
それは、保育にだいぶ慣れてきてからできることだとは、付け加えておきますね
🎯「急がば回れ」と申します
「急がば回れ」という ことわざ はご存知ですか
急いでいるときほど、安全で確実な方法を選ぶべきだ──という意味ですね
これの元になった詩がありまして
もののふの 矢橋の船は速けれど
急がば回れ 瀬田の長橋
琵琶湖を横断するのに、船に乗ると早い
でも、強風で転覆のリスクが高かったのです
だから、時間は掛かっても陸路の方が安全だ──という教訓ですね
保育でも、これは同じだと思います
ただ「早くして」と急かしていると
安全だけでなく、子どもの発達の大事な成長──
見通しを持つことや想定する力、やり切る経験などを見失ってしまうかも知れません
だから私たちは、
子どもを急かす前に、環境と予定を整える
「早くして」を言わずに済むように、時間の予算を立てる
そしてチームで共有して、運用は柔軟にする
明日からでも、心掛けられそうなものはあるはずです
あなたが仕事に満足するためにも、
「早くして」と言わずに済む保育を考えてみませんか
保育を辛くしないためのプチワークに回答しています
#0 プチワークへの猫月の考え方
#1 「片付け」して欲しい時に
▶️ 子どもとの関わり方、振り返ってみませんか

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