こんにゃちは、猫月です😸
新年度の始まり――
子どもたちは、期待と不安を胸に
一歩ずつ歩みを進めています
そんな子どもたちに
そっと寄り添ってくれる絵本を5冊、選んでみました
今回ご紹介するのは、その中の1冊――
『あしたのぼくは…』です
絵本の紹介
『あしたのぼくは…』
作/絵:宮西達也
出版社:ポプラ社
あらすじ
ぼくは、ハンバ-グは大好きだけど
ピーマンとニンジンは嫌い
でも、あしたのぼくは・・・
ぼくは、よわむし
ちっちゃないぬでも、こわい
でも、あしたのぼくは…
猫月が魅力に感じるポイント
私はこの絵本を
「子どもの芽吹き」作品と捉えています
この絵本に登場する『ぼく』には
劣等感がたくさんあります
・野菜が嫌い
・シャワーが怖い
・自転車に乗れない
・ボールを蹴る力が弱い…等々
「できないこと」「にがてなもの」は
子どもが共感できるものばかり
でも、『あしたのぼく』は
そんな劣等感を克服していくのです
子どもたちにも、『ぼく』と同じように
苦手な物を乗り越える力があります
「今はできない」かも知れないけれど
「明日なら」できるかも知れない
実際、子どもって
見た目には変化していなくても
コップに水が溜まっていくように
毎日少しずつ成長を重ねていて
ある日、ブワッと力があふれ出すんですよねぇ
子どもの「いつかはできる」に寄り添う
そんな絵本だと思っています
子どもたちへの届け方
この絵本を最初に子どもたちへ届けるときは
読み聞かせをすることが多いです
子どもたちの自我が芽生えてきて
『自分でやりたい!』がちょっと落ち着いたころ
『自分じゃできないかも…』『やって!!』が盛んになる時期です
いわゆる『イヤイヤ期』を
私はヤルヤル期だと捉えています
『大人と同じことができるのにっ!』という思いが
大人からのアプローチに『いやっ!』となるからです
ヤルヤル期が落ち着いてきたころというのは
子どもからすると『大人と同じじゃないのかも…』
『自分にはできないよ…』と
自分の未熟さを理解し始める時期です
それはそれで、身の程を知るという成長を遂げているのですが
『やって!』『でーきーなーいー!!』が頻発して
結局大人は困る時期でもありますね(笑)
そんな子どもたちに
今は、『ぼく』と同じだね
でも、『あしたのぼく』とも同じだよ
あなたも、いつかはできるのよ
あなたも、苦手じゃなくなるんだよ
と、この絵本を介して伝えたいのです
読み聞かせた後は
子どもが手にできるよう本棚へ並べます
多くの子は『これ、読んで』と
私のひざへ座ります
その子が本棚へしまうと
すぐに別の子がまた『読んで』とやってきます
少しずつ、少しずつ
『ぼく』と同じようになれると
自己肯定感を育んでいるのかな?
なんて私は勝手に想像しています
大人の願いは大人の願いとして
子どもが自分の可能性を信じられる時間を
大事に共有していくのです
大人へも読み聞かせる
私は、3歳児の春の保護者会で
挨拶がてらこの絵本を読んでいます
今のお子さんの姿は
『ぼく』と重なるところがありますよね
これからの1年間で『あしたのぼく』に
段々と育っていきますよ――
という意味を含みつつ
『うちの子、○○ができないんです』
『○○が苦手で、心配です』
そういう不安を抱えている保護者は多いです
でも大丈夫、明日のお子さんを待ちましょうよ
いつかは『あしたのぼく』になりますから
オマケでいうと、
冬の保護者会ではこの絵本を読みます
『あなたがとってもかわいい』
作・絵:みやにし たつや
出版社:金の星社
いろいろなことができるようになりましたけど
お子さんはやっぱり可愛いですよね?
『もう、○歳なんだから』と思うこともあるでしょうけれど
ずっと可愛いままでしょう?って
『あしたのぼくは…』は
子どもも保護者も「成長」を
じっくりと噛みしめてもらえる絵本だと思います
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