絵本「だるまさんが」のポテンシャル

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たのしい絵本

こんにゃちは、猫月です🐱

保護者や保育士にはお馴染みの絵本
「だるまさんが」シリーズ(作:かがくいひろし©︎ブロンズ新社)

子どもと関わる人は、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか

0歳児から楽しめる絵本ですが、
どうしてこの絵本が魅力的なのでしょう?🤔

あくまで私なりの考察ですが

今回は「だるまさんが」の魅力とポテンシャルついてお話ししていきたいと思います。

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絵本の持つ力

「だるまさんが」の解説の前に、
まずは、絵本自体のポテンシャルのおさらいです。

たしかにグローバル化によって
外国人とのコミュニケーションする機会は増えましたが、
コンピュータの翻訳技術もどんどん向上しています。
最近は、ちょっとした仕事上のメールのやり取りなら
機械翻訳の進歩で事足りるようになりました。
音声の翻訳も含めて、
その精度はテクノロジーの進歩によって、
短期間のうちに上がるでしょう。
英語についてはあとで詳しくお話ししますが、
そういう世界で大事なのは英語力ではありません。
たとえばコンピュータが翻訳しやすい
論理的な言葉遣いが母語でちゃんとできること、
つまりそのような母語の論理的言語能力、
考えを明確に伝える能力が高いことのほうが、
はるかに重要ではないでしょうか。
「働き方5.0  これからの世界を作る仲間たちへ」より抜粋

「働き方5.0  これからの世界を作る仲間たちへ」(落合陽一©︎小学館新書)

【Chat GPT】など、A.I.技術が一般化してきましたが、
A.I.に正確に指示をするためには、
まず人間が的確な指示を言語で行う必要があります。

では、正確な言語を使うためにはどうすれば良いかというと、
母語の習得が必須になります。
母語の習得には、口語と文語の理解が必要です。
「話し言葉」と「書き言葉」ですね。

口語は、周囲の人間とのやり取りで獲得していきますが、
文語は、文章にふれて獲得していきます。

特に日本語は、口語で主語や述語、助詞を省略しがちなので、
主語、述語、助詞を使った文にふれる経験が重要なのです。

では、子どもが文語を習得するために重要な機会は何かというと
「絵本」であると、私は考えているのです。

と、お堅い話はこれくらいにしましょう🤗

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子どもが初めてふれる文語

「だるまさんが」が極めて良く構成された絵本だなと感じるのは、
主語と助詞と述語の表現です。

著作権がありますから、解説はシルエットでご容赦を🙏

「だるまさんが」は
『だ る ま さ ん が』+『どてっ』
のような、4ページでのくり返し構成になっています。

で、私が考えるにですが、

『だるまさん』+『が』+『どてっ』で表現されています。

最後は擬音ですが、
これ、まぎれもなく文語ですよね🤔

『だるまさん』(主語)+『が』(助詞)+『どてっ』(述語)
になっている!😳

乳児向けの絵本というと、
『もこもこもこ』『もいもい』といった、
擬音と抽象画で表現された絵本が多いのですが、

『だるまさんが』は、擬音も使いつつ、文章で構成された絵本なのです!

子どもが初めてふれる文語として、
『だるまさんが』は、うってつけだと私は思います。

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なぜ、文語なのに0歳児にウケるのか?

ずっと疑問に思っていたんです。

先ほども紹介しましたが、
0歳児には擬音表現の絵本がフックします。

私も、オススメするのは擬音の絵本なのですが、
『だるまさんが』は、擬音も含んでいるけれど、
表現としては文章です。

「何で0歳児が面白いと感じるんだろう?」

で、気付いたことがあります。

まずひとつは、やはり擬音です。

『だるまさん』(主語)+『が』(助詞)+『どてっ』(述語)

述語を、動詞ではなく、動詞的な擬音と絵で表しているんですね。

『どてっ』『ぷしゅー』『ぷっ』『びろーん』『にこっ』

こんな感じです。

これが、
『ころんだ』『しぼんだ』『おならした』『のびた』『わらった』
だったらどうでしょう?
ちょっと、0歳児には面白くない気がします。
大人からしても、「面白そう」とは思えないですよね。

文章でありつつ、擬音を巧みに使っている。
これが、魅力の一つであろうと思います。

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音のリズムと絵のリズム

次に、リズム感です。

この絵本の基本構成ですが、
このページ、絶妙なリズム感があると思いませんか?

一音に対して、だるまさんも一動作しています。

だるまさんが踊っているかのように感じさせる挿絵の表現です。

動作としては左右に揺れるだけの単純なものですが、
乳児にも模倣やイメージのしやすい動作ですよね。

読んでもらっていると、
自然と自分もからだを揺すりたくなるような気がしませんか?

それに、読んでいる大人も、
自然と『だ る ま さ ん が…』と節をつけて読みたくなりますよね♪

言葉は、意味よりもまずは耳心地の良さが大事です。
CMソングなどはその典型ですね。
15秒や30秒のCMで商品や企業名を覚えてもらうためには
意味よりもリズム感の方が大事なのです。

「だるまさんが」には、その体感的な心地良さがあります。

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子どもが注目しやすい仕掛け

絵本を読むときに大事なことがあります。

それは「見やすい」ことです。

「だるまさんが」は、背景がありません。

いわゆる「白バック」なのですが、
背景がないことで、子どもは注目するべき対象が限られます。

仮にですが、
だるまさんの後ろに森のような景色があったら?

うっそうと繁る樹や花々、森の動物がいたら、
子どもは気が散ってしまいますよね😓

この絵本で何を観れば良いのかが、一目瞭然なのです。

これって、意外と重要なことで、
幼児向けの絵本になってくると、徐々に背景が増えていきます。
そして、作家さんたちは背景にいろいろ仕掛けを混ぜてきます。
(背景の仕掛けについては、また別の絵本を紹介する際にお話しますね)

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実は、オムニバス作品だった!

昔は「オムニバス映画」というのがありました。

オムニバスとは、乗合馬車という意味なのですが、
映画作品で、複数作品を同時上映するような商業映画をオムニバスといったのです。

私たちの子どもの頃だと、
『東映マンガまつり』とかですかねー

で、「だるまさんが」ですよ

この絵本、実は5話収録作品だったのです!
(あくまで猫月の主観ですが(笑)

『だるまさんが』
 『どてっ』編
 『ぷしゅー』編
 『ぷっ』編
 『びろーん』編
 『にこっ』編

の全5話で構成されているじゃありませんか!!

これ、冗談ではなくて、
子どもたちの中では、それぞれひとつのお話として完結していると思うんですね。
だからこそ、飽きずに読んでいられる。
もちろん、読み込む中で1冊の絵本という認識になっていくのですが、
まずは4ページを読むことで楽しさを感じられる。
その体験が大事だと思うのです。
その体験があって、くり返しのマンネリズムが楽しくなって、1冊を読み切る面白さに発展していく。

「絵本って、楽しい」を体感できる。

絵本が楽しくなって、
文語が習得できていく

それが、ゆくゆくの母語を正確に使える力に繋がっていく。

A.I.に使われるのではなく、
ツールとしてA.I.を使いこなせる人間になっていく

最初にご紹介した、落合陽一さんの言葉に結びついていきます。

私は、絵本を読むことは、
人生にとっての財産になると信じています。
もちろん、直結はしていないでしょうが、
それでも、子どもの才能を開花させる土壌の一部として、
絵本はやはり魅力とポテンシャルがあります。

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