こんにゃちは、猫月です😸
質問をいただきました。
食事の時間、子どもが遊んでしまい、なかなか食事が進みません。
食事に集中させる方法はありませんか?
食事というのは、”生きる”ことに直結しますから、
子どもが食べてくれないと心配になりますよね。
子どもの食事で考えたいこと
保育園の給食で大事にしていること
私なりに4つのポイントとしてまとめてみました。
参考になれば幸いです🤗
子どもの食事量って?
大人からすると
十分な量の
栄養のバランスが整った食事を
行儀よく食べてほしい
と思いますよね。
では、子ども自身はどう思っているのでしょう?🤔
こんなに食べきれないよー
これはちょっと食べたくない味かなぁ
あっ、あれ面白そう!
って思ってるかも知れません😅
大人基準の食事は、子ども基準とはズレがある
まずは、そこをご理解いただきたいです。
子どもの一回の食事量は、大人より少ないです。
ですが、一日に食べる食事量はそこそこ多い。
あくまで目安ですが、
一日に必要なエネルギー量は
成人(10~69歳)が2,000~2,200kcal
2歳未満だと950kcal、
3~6歳児だと1,300kcalと言われます。
子どもでも、大人の半分前後は食べるわけです。
ただ、ここには個人差もありますし、
その日の活動量にも影響されます。
よく食べる子、少食の子もいるし
よく食べる日もあれば、控えめな日もある
ということですね。
簡単に言うと、
その子が食べたい分だけ食べる
というのが大事なんですね🍚😋
また、子どもと大人が違うのが、
消化器官の発達ですね。
大人は1日3食で必要な食事が摂れます。
一方、子どもはまだ消化器が未熟ですから、
1回の食事で摂取できる量が少ないです。
👶「そんなに食べきれないよー」ってこと。
3食+補食=5回くらいに分けて、必要量を食べる感じですね。
もし、子どもが勧めても食べたがらないときは、
その食事で食べられる量を食べたのでしょう。
また時間をおいてから食べるかも知れませんが
それで必要量が食べられるなら大丈夫👍
「ごちそうさま」にして終わりにしましょう。
その食事は終わりという線引きは大事にしましょうね🤗
そこで、おいしく食べられる?
突然ですが、
今、あなたは3mの高さの台に座らされています。
足は着きませんし、
腰はベルトで抑えつけられています。
周囲からは、自分の理解できない言葉が飛び交い、
自分の身長の3倍もある巨躯がウロウロしています。
そこで、自分に出された指示は、
「おいしくご飯を食べようね」
……って、できそうですか?
👆は、子どもの食事環境を、大人サイズに置き換えた例です。
子どもが床に座って食事をする場合と、
ダイニングテーブルで食事する場合の高さの違い。
ダイニングチェアで食事をするなら、
足場があるかどうか、感触は、冷たくはないか。
子どもの身体を抑えつけていないか。
食事をする時にテレビは点いていないか。
大人は落ち着いて食卓に就いているか。
子どものボディサイズを考えたときに、
「その雰囲気の中でおいしく食べられる?」
どうでしょうか。
保育園でいえば、
食事の場所は重要です。
おもちゃが見える環境で食事に集中して欲しいは、
大人の配慮が足りなさすぎる。
子どもが知っていればこう言うでしょう
「空気読んで!」と…。
食事を楽しむには、
食事に集中できる雰囲気が大事です。
高級レストランは、工業地帯の真ん中にはないですよね?
部屋の明るさも大事です。
蛍光灯の昼光色は、読み書きには便利ですが、
モノが青みがかって見えるので、美味しそうとは感じられません。
飲食店では電球色を使うことが多いですが、
明度が足りないと感じる人や、黄みがかりすぎて苦手という人もいます。
最近は温白色という、電球色よりも白みを感じる照明を使うお店もあるそうです。
最近は、LEDのシーリングライトがあります。
蛍光灯は購入した時点で光の色が決まってしまいますが、
LEDは調光が可能です。
本を読むとき📚、食事の時🍴、就寝前💤と、
シチュエーションに合わせて明るさを変えることができます。
節電効果もあるので、
買い替えのタイミングだったら選択肢の一つに挙げられます。
食事の雰囲気を大事にしたいのは、
大人も同じですよね。
美味しく食べられる環境を整えるのは、
家族のみんなにとっても良いことだと思います👍
見た目は大事
レストランのように盛り付けましょう
というわけではないですが、
やっぱり見た目は大事です。
ヒトの情報取得は、視覚が7割とも言われます。
目から入ってくるもので、判断しがちということです。
例えば、
目の前に明らかに食べきれない量のどんぶり飯が置かれたら
あなたは「よーし🎵たべるぞー😋」となりますか?
子どもも同じです。
「うわぁ…これ、食べきれるかな?」
「しかも、苦手🫑なモノ丸見えだし…」
では、最初の一口すらためらってしまいますよね。
給食の場合ですが、
その子が食べきれそうな量を
まず目の前に提供します。
苦手な物も食べてもらいたいですが、
まずは爪の先のさらに半分くらいから提供します。
給食には、
栄養士が計算した規定量というものがあります。
ただ、あくまで計算上の栄養量なので、
実際の子どもの必要量とは異なります。
ひとりひとりに見合った量を提供するのは、
子どもと接している保育士の仕事です。
完食させることは、保育士の仕事とは違いますね。
ここは、間違えないようにしないとなりません。
子どもが「おいしそう」と思える食事を提供する。
「もっと食べたい」となったら、加減した分を戻せば良い。
食事をする子ども自身の思いこそが大事です。
見た目の話でいうと、
子どものころ、お子様ランチにあこがれていました。
新幹線型🚅のプレートと、バターライスに立てられた旗🚩
あれだけで、魅力が何倍にも膨らむんですよねー🤗
給食でも似たようなことがありまして、
白飯🍚を食べたがらない子に、
おにぎり🍙にして提供するだけで食べ始めたりします。
塩も振ってないのにですよ?
あ、手袋をして握っているので、そこはご安心を。
目でおいしさを感じる、ということもあるのです。
遊び食べか、知的探索か
最後に、「遊び食べ」についてふれておきます。
子どもが自分で食事をするようになると、
保護者から「遊び食べ」の相談をされることが増えてきます。
行儀とか、衛生面を気にされる方が多い印象です。
まず一つ、
子どもが自分で食べるということは、
「生きる意欲」に直結するので、
自分から食べようとする姿は止めないであげて欲しいです。
「汚すから」という理由で大人が食べさせていると
いつまで経ってもその子は自立ができません。
生き物が自立する大きな要素は
「自分で食事をまかなえる」ですからね。
ちょっと話を逸らしますと、
身体障害者の方の介助をしているときに、
重要な介助スキルがあります。
それは、本人が口を開けるのを待つことです。
新人の介護職員は、焦って全量を食べさせることを優先しがちですが、
それって、本人の意向に沿っていませんよね。
食べたいから口を開ける。
口を閉ざしているということは?
もちろん、口腔の筋力にもよるのですが
ただ口に押し込まれる食事がおいしいはずもないですよね。
乳児の食事も同様です。
手づかみで食べられるなら、その子には生きていく意欲がある。
とてもとても大事な力です。
「汚されたら」なんて大人の欲で妨げて良いものではありません。
加えて言うと、手づかみ食べは後々の様々な技術の基礎です。
自分の手指を、思い通りに操作する。
それができるから、いろいろな道具が使えるようになるのです。
スプーン、フォーク、箸などの食具だけでなく、
鉛筆やハサミなどの文具もそうですし、
キーボードやマニピュレーターなどの操作機器も同じです。
その子がピアニストになるにも、画家になるにも、エンジニアになるにも、
一番の大元は「手づかみ」です。
お子さんが将来、華々しい成長を遂げるためには、
手づかみ食べは、大いに保障したいですよね。
また、手と指は、脳の施行を促進します。
指先で触れた感触や、手で握ったときの重量感など、
「知る」「考える」の重要な経験です。
食べ物の感触や温度感を知るのだって、
知的な活動なんですよ。
食事を通して、子どもたちの未来は拓けていきます。
地球のいたるところにヒトがいるのは、
そもそも食欲から歩みを進めていったのですしね(笑)
「おいしく食べる」のさらに根っこには
「楽しく食べる」がある。
そこを大事にして欲しいな、と思います。
ということで、
子どもの食事環境で大事にしたいこと
・その子の食べたい量を把握し、提供する
・安心して食べられる環境を整える
・食べたいと思える食卓の演出をする
・子どもの食べたい意欲を尊重する
との4つについてお話してきました。
料理については、大人も得意・不得意があります。
ですが、量の調節や、食卓の雰囲気を整えるのは、
ちょっとした工夫や出費で解決できます。
何か始められそうなことから、「楽しい」に変えてみてはいかがでしょうか♪
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